少し前ですが、バラエティ番組の中で東京芸大の特集をしていました。
何人かのタレントさんたちが芸大を訪れ、芸大の様子を紹介していました。
その中で、ギャル風のタレントさんが銅板画にチャレンジして、
「あ、失敗した」とつぶやいた時、
指導していた先生が
「作品に失敗はない」と、すかさず言われました。
その後も
「作品に失敗ということはない」
「絵に失敗はない」を繰り返し語っておられました。
繰り返されるその言葉を聞いて、
その先生の、作品やそれを制作している人に対する、溢れる愛情のようなものを感じました。
私は子供の頃から苦労続きで、ついには自分だけでなく、娘に苦しい思いをさせて死なせてしまい、
「自分の人生は失敗だったんだ」
と、日々心の中で思い、苦しんでいました。
私は心の中で、先生のその言葉の「作品」を人生や子育てに置き換えて
「たとえどんな結果でもそれでいいんだよ。
精一杯やったのだから、全部OKなんだよ。」
と言われてるように感じたのです。
失敗に見えることでも肯定して受け止めるという大きさ、おおらかさに胸を打たれました。
人間としてステキな先生だなと思いました。
温かい言葉に心が軽くなった気がしました。