今回は「外受け前進」という移動基本の技の説明をします。
外受け前進は色々な形に出てくるので、とても大切な技です。しっかりとマスターしましょう。
今回の記事が何か参考となれば幸いです。
【 関 連 記 事 】
※外受け前進はその場基本の「外受け」がベースとなります。外受けを知らない方は先ずはこちらからご覧ください。
【 正面から見た技の様子 】
先ずは外受け前進を正面から見ていきましょう。ここで注意すべき点は以下の通りです。
【 注意すること 】
①立ち方は「前屈立ち」。
②腰は斜めにする。
③技は自分の正面に出す。
①の「前屈立ち」は、少し前で紹介した関連記事(「用意」から「前屈立ち下段払い」)で詳しく説明していますので、そちらをご覧ください。
②の「腰を斜めにする」とは、おへそを正面ではなく「斜め45°くらいに腰を横へ向ける」ことです。
外受けのような受け技では正面に向けると相手からの攻撃を受ける面積が広くなってしまうので、腰を横へ向けるようにします。
③の「技は自分の正面に出す」とは、外受けの「技が身体から外れない」ことです。
【 横から見た技の様子 】
次に外受け前進を横から見ていきましょう。ここで注意すべき点は以下の通りです。
【 注意すること 】
①引手の肘をグイッと入れ込む。
②腕を引っ張られるように前へ。
③身体はグラつかずに真っ直ぐ。
①の「引手の肘をグイッと入れ込む」とは、技を出した反対の腕の肘のことです。
引手の肘を入れ込むことによって、腰(おへそ)が横に向きやすくなります。反対にこの肘が緩んでいると、腰が横に向かず、全体的にキメがない技となってしまいます。
②の「腕を引っ張られるように前へ」とは、次の技を出す際に前にある腕を伸ばすことです。この時、腕を誰かに引っ張られるような感覚で行うと、スッと前へ進めます。
③の「身体はグラつかずに真っ直ぐ」とは、身体を前後や左右に動かさずに前へ進むことです。身体がグラつくとそれだけスキが生まれるので、真っ直ぐにスッと身体を動かしましょう。
【 よくある間違え① 】
では、よくある間違えを見ていきましょう。先ずは「頭の高さ」です。
足を前へ出す際に膝が伸びてしまうことがあります。これでは、力を十分に発揮することができません。
なので、特に両方の足がそろっている時にヒザが伸びないように注意しましょう。
【 よくある間違え② 】
次は「技の方向」と「ヒザやつま先の向き」です。
上の図の外受けは身体の外側に外れています。これでは、守らなければならない身体を相手にさらしている状態なのでよくありません。
また、前足のヒザとつま先が外に開いています。これも、相手の力強い攻撃をかわしきれませんし、かわしたとしてもその後、ヒザを払われて転ばされる可能性が高くなります。
【 よくある間違え③ 】
次も「技の方向」と「ヒザやつま先の向き」です。あと、「腰」についても見ていきます。
上の図は外受けが内側に外れていますね。また、腰も折れてしまっています。
これでは、相手の攻撃をかわしきれません。たとえ一発目の攻撃をかわせたとしても、傾いた身体では、反撃をすることも次の攻撃をかわすこともできないので、結局は技として意味を成しません。
また、ヒザが内に向いたり、後ろのつま先が外へ開いたりしても、力強い受け技を出すことができないので、相手の強い攻撃をかわしきれません。
【 よくある間違え④ 】
最後は「技の位置」と「足幅」、「つま先の向き」です。
通常であれば、外受け前進は「中段」の攻撃を受ける技です。上の図では、技が高すぎますね。拳が肩の高さになるようにしましょう。
また、腕が伸びすぎてもいけません。肘と腹の間に「握りこぶし1つ分」のすき間ができるように技を出しましょう。
上の図のように、幅が肩幅に開いていないと、バランスを上手くとれないので、身体がグラついてしまいます。後ろのつま先が正面(30°開いた状態)に向いていないと、反撃をする際にタイムロスとなります。
以上が外受け前進の主なやり方となります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
次の動作も考えて稽古をすると、スムーズに技のポイントを理解できるかと思います。
なお、悟空こども空手教室のHPにて「教えて!空手の基礎基本!」シリーズをまとめています。ぜひご覧ください。
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