富山県高岡市で活動している「悟空こども空手教室」では、3歳から稽古をスタートすることが出来ます。就学前に空手で基本的な体力と態度(気をつけ、話の聞き方など)を身に付けられれば、小学校へ進んだ際にスムーズに学習をスタートすることが出来ることでしょう。

 

 

ただ、低年齢の子であればあるほど、空手の難しい技を上手く理解することが出来ないので、結果的に稽古の途中で嫌になるケースがよくあります。

 

そして、それが何か月も続いてしまうと、ついには空手そのものが嫌いになってしまうことも・・・。せっかく、空手をスタートしたのに、早々とやめてしまったら「もったいない」ですよね。

 

本日は、「アドラー心理学」からヒントをもらって、このようなケースの解決策を考えていきたいと思います。子供がスポーツを始めて間もない方、今から始めようとしている方、又は他の習い事で苦労されている方に読んでいただきたい記事となります。何か参考になれば幸いです。

 

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アドラー心理学とは?

「アドラー心理学」とは、オーストラリアの精神科医のアルフレッド・アドラー博士が残した心理学の体系です。

 

アドラー博士は、この体系の中で様々なことを説明していますが、今回はその中で「共同体感覚」にスポットを当てて話をしたいと思います。

 

ここで、「共同体感覚」とは、「人間は1人で生きていくことが出来ないので、手を取り合い協力しよう」という考え方です。この考え方は、子供たちが将来、幸せな人生を送るために必要だと言われています。

 

そして、「共同体感覚」の基礎となるのが、「自信」です。子供たちが幸せを感じる最初のステップは「自分を信頼する」ことだと言えます。

 

では、どうすれば「自分を信頼する」ことが出来るようになるのでしょうか?

 

人に好かれる自分が好き

 

「自分を信頼する」ためには、「セルフ・エスティーム(自己尊敬)」が必要となります。つまり、「自分を好きになる」ということですね。

 

日本人は、とても謙虚なので、「自分を好きになる」ことに少し抵抗があるように感じます。ただ、アドラー心理学では、自分の「ありのまま」を受け入れることは、自分が生きていることに喜びを感じ、世の中の発展に貢献する上で、とても重要だと考えています。

 

そして、子供の頃から「セルフ・エスティーム」を育むためには、誰かから好かれる経験が必要となります。人から好かれる経験を通して、人を思いやれる気持ちや、誰かを好きになる心が出来ていくからです。

 

つまり、親や先生から好かれれば、子供は「自分を好きなる」ことが出来て、「自分を信頼する」ことにつながるということですね。

 

出来ないことより、出来ることに目を向ける

 

学校や習い事では、多くの子が同じ場所で活動をします。その中で、「上手く出来る子」と「上手く出来ない子」が出てしまうことは、ある意味、仕方がないことです。特に学年の壁を超えて活動をするスポーツ系の習い事は、差が生まれやすいです。

 

中には、「どうして、○○くんみたいに上手に出来ないの!」と叱る方もおられますが、これでは、本人のやる気もなえてしまいますし、最悪の場合は「自己否定」のきっかけとなってしまう可能性もあります。

 

なので、私たちの教室では、「今日、頑張ったことに焦点を当てる」ようにしています。

 

例えば、子供が嫌がって1時間の練習で10分しか中に入れなかったとします。「10分しか…」と思いがちですが、前回の練習では中に入ることさえ出来なかったとしたら大きな進歩です。たとえ、前回より中に入る時間が短くなったとしても、「今日、頑張ったこと」を最大限に認めてあげましょう。

 

特に幼児(園児)の子であれば、「1回でも気をつけが出来れば◎」、「1つの技が出来ただけでも◎」、「1分でも笑顔で練習が出来たら◎」と、ほんの少しの進歩であってもかまいません。

 

確かに、大人から見れば小さな一歩かもしれません。しかし、その一歩を見逃さずにほめてあげることによって、「自分を好きになる」きっかけを育むことが出来ます。

 

そして、幼い頃に自分を好きになれれば、自分を信じることが出来て、社会に出ても人と協力して生きていけるようになります。

 

勉強やスポーツだけが全てではない

少し私(野原)の話をさせていただきます。

 

私は小学校から中学校の頃、テストで点数を取ることがとても苦手でした。例えば、「漢字テスト」だと、どんなに頑張っても結果は20点~30点。そして、「英単語テスト」は大の苦手で、最も悪い点数で15点…。おそらく、幼い頃の記憶力は人並み以下だったのでしょう。

 

勉強は出来ませんでしたが、私は絵を描いたり、物を作ったりすることがとても好きな子でした。学校の授業で取り組んでいる課題を家に持ち帰ってするほどに。

 

「勉強もせずにそんなことばかりして!」と叱られた記憶はないので、親も私の好きなようにさせてくれたのでしょう。

 

誰よりも時間をかけて作った作品は、やはり、それなりの完成度になるので、学校で賞をもらうことがよくありました。すると、親や先生もほめてくれるので、幼い頃の私は「自分を好きになる」ことが出来たように感じます。

 

後から聞いた話ですが、私の父親は「まぁ、人には得意不得意があるからね。あいつに勉強はムリなんじゃない」と、半分、諦めていたそうです。

 

ただ、この楽観的な考え方に救われました。もし、「絶対に将来は一流大学」と決めている親のもとに生まれていたとしたら、勉強が出来ない私は早々と「自分のことが嫌い」になっていたと思います。

 

このような経験をしているので、私は「ひとつの物差し」を基準にして、子供たちを「ダメだ」と評価することが嫌いです。

 

私は「色々な物差し」を準備して子供たちの良い面を探し、自信を与えていきたいと考えています。

 

※中学を卒業後、私は富山高専(射水キャンパス)へ進学しますが、今まで全く出来なかった勉強の成績がグングンと伸びていきました。自分に自信があれば、後からどれだけでも取り返せます。

 

最後に

「人間が人間らしく生きるための方法を教える」アドラー心理学は、色々な教育現場で実践されています。

 

私も「人から好かれる➡自分が好きになる➡自信がみなぎる➡社会性が身に付く➡人生が豊かになる」という「共同体感覚」を育む順序は共感できます。

 

「人を嫌いになる」ことより「人を好きになる」ことの方が難しいです。人の悪いところは、目につきやすいので。それは、子供に対しても同じ事が言えると思います。

 

なので私は、「子供の良い面」を探そうと、いつも心がけています。それが、その子にとっての良い循環の始まりだと考えているからです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。何か参考になれば幸いです。今回の記事があなたのお役に立てましたら「いいね」や「シェア」をよろしくお願いします(*^o^*)

 

 

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