いつか見た夢の話です。
テレビはつけっぱなしだった。
特別に見たい番組があったわけじゃない。音がしていないと落ち着かない。ただ、それだけだ。
画面では、とある未解決事件の特集が流れていた。
数年前、隣県で青年がひとり行方不明になったという。両親のインタビューが短く挟まれ、警察のコメントが続く。よくある構成だと思った。
「数か月後」という字幕が出た。
彼の両親のもとに、差出人不明の荷物が届いたらしい。箱は大人がなんとか両手で抱えられるほどの大きさで、やけに丁寧に梱包されていた。中に入っていたのは、ティーセットだった。
白地に、青と金の装飾がある。カップは数客。その一つ一つの中に、人間の指が一本ずつ入っていた。
ナレーションは、声色ひとつ変えずに説明を続けた。それが、行方不明になった青年のものである可能性が高い、と。
次に、再現VTRが始まった。犯人役の男が暗い部屋の中央に立っている。目の前の机に寝かされた遺体の手を取り、指の付け根に刃物を押し当てた。無駄のない動きで手際よく指を切り取る、その手元が画面上にアップで映し出された。
遺体から流れ出た血が机を伝い、やがて床に赤い染みをつくったのを見ながら、どうしてここまで丁寧に再現するんだろう?と疑問に思った。クレームが入るのは確実だろう。
犯人は、いまだ捕まっていないらしい。
そこで目が覚めた。