7月はじめにファンクラブあてに手紙が届きました
なんと奈良の大学時代のクラスメイトから。
「辛島美登里さま。福祉学科の森先生を覚えていますか?森先生は今
群馬のホームに入居していらっしゃるのだけど、
『辛島クンは歌手になったそうだけど、ちゃんと食べていけてるのかな?』
といつも心配しておられます。スタッフの方々が
『私たちが名前を知っているくらいですから、ちゃんと食べてるはずですよ』と
言うのですけど、いつもそれを危惧しておられるので、一度ご連絡をとって
もらえますか」
という内容でした。
私はビックリ。
大学時代本当に出来の悪い生徒だった私のことを覚えていてくださったこと、
その上卒業して25年もの間心配してくださっていたこと
すぐに思い立ち、カラフルライブが一息ついた三日後、会いに行ってきました
10日、長野新幹線に飛び乗って1時間弱、安中榛名で降りる・・・
けっこう近いのです。
近い、近い、もう高崎駅、次が安中榛名、近い、近い・・・うとうと
目覚めると電車が止まってて、ドアが閉まりました、
みどりどん寝過ごしました、ガ~~~ンこのばかもんがー!
軽井沢で降りて途方にくれる
一時間後安中榛名駅で待ち合わせするはずだった
友人のやんこが車で迎えにきてくれました。
彼女は名古屋から向かっていたのにさらに運転させて迷惑かけました。
先生のところにも約3時間も遅れて到着 のっけからやってしまいました
でも再会できて嬉しい
先生は現在86歳。
ほとんどケアのいらない状態で、奥様と自由度のある暮らしをされています。
今も勉強をされ、秋に出版される本の校正の最中とのことでした。
受験生の机のよう
宿泊施設もあり、夜は食堂でごはん。
お刺身・鮎・じゅん菜・天麩羅等々
美味しく楽しい時間でした
さて翌朝は先生と一緒にドライブ玄関で猫が覗いてました。
いいニャ~
わてらも連れてってよ~
先生お勧めの雨の榛名湖は霧がかかり、ヨーロッパのようにロマンチック
昔の流行歌「湖畔の宿」(歌・高峰三枝子)の記念公園があり、
湖畔バックに音符♪が並んでます
「あ、これも見ておいたほうがいい!」と徳富蘆花の記念館へ
下は芥川龍之介からの手紙
次は伊香保温泉街へ神社へ続くなが~~い石段は360段。
「先生にはとても無理です!」
と言おうとしたら
もう途中まで登ってるじゃん
アイスホッケー部の子供達と
お土産の定番
お客さんの赤ちゃんを抱っこして
「大丈夫、足はひねってませんよ」とブラックジョークをとばすあたり
先生、イケてます(笑)
昼は「わかさぎ定食」
帰りはちゃんと安中榛名駅から
学生時代先生が「私は老後はホームで暮らします。子供達の世話にはならない」
と断言されていたことがショックで、それから「死」や「老い」について思うことが
増え始めました。当時、「老後の人生」など禁句のように語られなかったけれど、
いまや「老人福祉」「介護」「死に方」などは、社会のメインの関心事になっています。
86歳になってもお元気でりんとしてらっしゃる先生を「お若い」というのは
簡単なこと。でも、「若い」というのは、ただ身体が丈夫なことだけではなく、
今もなおご自分の生き方に対して疑問符をたくさん投げかけておられる「姿勢」
のように感じました。
生命には限りがあります。
そして、未来だけではなく、通り過ぎた過去にもまだたくさんの宝物が眠っていて、
それを掘り起こすことの大切さと素敵さを学んだ一泊二日旅でした
しかし、新幹線で寝過ごすとどえりゃーことになるのだな・・・反省