インスタグラムやTikTokがなんとなく苦手だ。
キラキラしたインターネットを見ていると、まるで自分と皆が別の世界で生きているように感じる。でも、画面の向こうにはキラキラした人や場所がたしかに存在していて、そうでない自分とを比べて勝手に暗い気持ちになる。
可愛い女の子の自撮り、教室で流行りのダンスを踊るJK、カップルの歌詞動画、#日曜日だから邦ロック好きな人と繋がりたい……
こういう、いかにもな「リア充の日常」「ウチらの青春」みたいなものを見せつけられると、私みたいな捻くれクソ陰キャはついつい毒を吐きたくなってしまう。ぐぁああ!!ってなる。
教室で撮影されたTiktokに偶然映り込んでしまったであろう、机に突っ伏すあの子に感情移入して、居た堪れない気持ちになる。うちの学校スマホ禁止で良かった、と心から思う。
自分だけが世界や世間に取り残されている気がする。
皆からしたら「お前がついてこないだけだよ」って感じかもしれないけど。
クラスの子たちがストーリーになんちゃらフラペチーノを載せている間、私は家に引きこもっていそいそと誰も読まないアメーバブログを書いて、ヘッドホンを付けすべてに耳栓をする。音楽を聴いている時ですら、好きなバンドのボーカルが自分の僅か4つ上なことを知って酷く落ち込んだりした。4年後、私はこんなに立派になれているだろうか。同世代が活躍しているのを見ると、自分がゴミクズな事をさらに実感してしまって辛い。
こんな私だが、実は一度だけ、陽キャに憧れてコ〇ドットの動画を観てみたことがある。
クラスの子たちが好きと言っていたので「そんなに良いものなのか」と気になった。
結論から言おう。陰キャは絶対見ない方が良い。君たちには刺激が強すぎる。大人しく、コスメティック田中やアル中カラカラでも見てなさい。
恐る恐る再生ボタンを押すと、致死量の「ウェイ感」と「キラキラ感」が一斉に押し寄せてきて、心臓がBPM120でエイトビートを刻み始める。決して彼らが悪い人ではないのはわかるのだが、怖い。ひたすら怖い。眩しすぎて目がつぶれる。怖さレベルで言うとほぼアウトレイジ。
しかしそんな状況の中、安心感とぬくもりを感じる一筋の光を見つけた。
そう、あむぎりという男。
陽キャやキラキラにあふれる空間の中で、あむぎりだけは「こっち側」だと確信した。瞳の奥を見れば一瞬でわかる。「あむぎりを救いたい」「あむぎり頑張れ」そんな一心で、気付けば動画を観終わっていた。あむぎりが居なかったら、とても見れたもんじゃなかっただろう。あむぎりには強く生きて欲しい。幸せになれよ。
………。
もう根っからの陰キャで根暗なんだと思う。陽キャやキラキラしたものへのジェラシーを感じながら、陰キャだけの世界で死ぬまでぬくぬくと生きていくのか。全部受け入れるしかないのだろうか…
いや、考えるだけ無駄だ。治らん。これからも胸を張ってクソキモ陰キャとして生きて行こう。
変に背伸びするのはやめにして、陰キャらしくれてんジャダムでも見て寝ることにする。全ての出会いに感謝。
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P.S.
#ファインダー越しに見る私の世界
↑このハッシュタグ付ける女にロクな奴おらんと思ってる