教派神道は「新宗教」か? | 魁!神社旅日記

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最近、神道やスピチュリアルに興味のある人たちと話す機会があって、

 

教派神道の話題を出したところ、大変な拒否反応をされたことがあって、

 

教派神道は世間から誤解されているのではないかと懸念しております。

 

人々の教派神道への認識は神道系のあやしげな新興宗教のようにとらえている人が

 

多いようである。

 

 

しかし、私が勉強させていただいている経験上からいうと教派神道は江戸時代、または

 

それ以前からの伝統をもった伝統的な神道団体であります。

 

教派神道の源流の一つである富士講や御嶽講などの民間神道は戦国時代近くまで

 

遡る歴史を有しています。

 

神社は明治以降、基本的に社家制度を失っているので、古くからの伝統を維持している

 

ところは少ないのではないでしょうか?

 

大祓詞ひとつをとっても神社本庁よりも、教派神道のが伝統的な形態を残していると思います。

 

 

そして、なにより教派神道には「神道の教え」と「神道の行」が伝わっています。

 

それも幕末ごろから、あるいはそのもっと前からのものを取り入れてつくられた「教え」と「行」で

 

戦後ににわかに創られたようなものではないのです。

 

この神道の教えと行を取り除いて「祭り」だけを行うようになったのが戦前のいわゆる

 

国家神道で、その流れをくむのが現在の神社神道です。

 

あたかも講道館柔道が伝えてこなかった関節技を、古流柔術系の合気道や日本少林寺拳法

 

が多く伝えているように、神社神道が伝えてこなかった「教え」と「行」を現代まで伝えて

 

いるのが教派神道であると見ています。

 

 

近年、神社参拝がかつてのように盛んになってきている世の中において、

 

教派神道の継承する人々が高齢化や後継ぎがいないなどの理由により

 

減少傾向にあることを知って、この神道の伝統的な教えや行が失われてしまうのでは

 

ないかと心配しております。

 

 

一体、どこの誰が教派神道を「新宗教」という概念の中に入れて、戦後あらわれた新興宗教と

 

ごっちゃにしているのかわかりませんが、その分類は間違っていると思います。

 

 

教派神道は江戸時代以前からの神道を伝える貴重かつ伝統的な神道団体であるというのが

 

私の意見です。