今回も沢山の皆さんの応援と支えによって、ちゃんと公演として成立させ、立派に終えることが出来ました。
今回は危ない橋を幾度も渡った気がします。それは、制作面から始まって、新しい作風への挑戦、個人の役作りでの苦戦や、怪我の心配、小屋に入ってからの人手の確保など、常に苦境にあったと言っても過言ではありませんでした。
そこで感じたのは、「自分の時間を犠牲にして」沢山の人がチカラを貸して下さったことです。時間を作って観てくださったお客さんの「観ることで応援してやろう」という気持ちも勿論伝わって来ましたし、劇場制作やお客さんの誘導、仕込みやバラシに無償で加わって下さった人達には、もう感謝の念でいっぱいです。
今公演はいつもより周りの皆さんの声援が強く聞こえてきて、その度に胸が熱くなりました。
僕らが公演を打つのは勝手な事だけど、それに注目し、応援する事は、それ以上にエネルギーが必要です。
それに甘えずに作品を創り表現していくことでそれに報いる事。それによって僕らが劇場で感じる大いなる幸福な時間を共有出来たら、更にその輪がどんどん広がっていけばいいなと思います。
そして今まで20年余りも共にお客さんを魅了し、支えてくれた仲間に、全身で感謝を込めて演じたこの役を、作品を、ずっと心に留めておきたいと思います。
一緒に創って下さった、ふじこさん、孫ちゃん、本当に有難うございました。
今回思いがけず共演が叶ったふじこさんも、リアル同い年でライバルの孫ちゃんも、お二人共に人間的な魅力が隠しても溢れ出る役者で、その芝居への関わり方から大いに刺激をもらい、これまでの培われた演劇の実りをふんだんに分けてもらった気がします。
未熟な僕らの演劇は今回若手の成長により少しだけ前へ進み、脚本演出の大いなるステップアップによって格段にレベルを上げたと思います。
思わぬ苦境の中踏ん張る力は増し、全員の演劇がまた生まれ変わったでしょうし、劇団という団体への見方も変わったと思います。
更なる実りがあると信じて、まだまだ力強く演劇を創って行きたいと思います。
次回お会いするのは合同公演ですね!
とその前に僕は熱い夏を鄭義信さんの演出で駆け抜けます。
どうぞお楽しみに。それではお元気で。