さてさて何時の間にか今年がスタートしちまった訳ですが、皆々様においても過ぎ去った去年に対し、やり残した事や言い残した事が沢山ある事でしょう。何しろ、誰かに伝えたい大切な言葉や、誰にも伝わらなくとも自分に伝わればいい言葉を残すために140文字しか使えないツイッターではあまりにも不自由すぎる。この駄文でさえすでに140文字オーバーだ。

 

愛憎混じり合った、昨今のパチスロを語るには140文字では少なすぎる。限界点をこえて連ねる2016年のパチスロ。太鼓持ちな記事が読みたきゃ、金をくれ。そうすりゃメーカーもハッピー。俺もハッピー。損をするのは、クソ台交わされるホールだけってね。新幹線の横の席で喋り捲って、一向に俺を寝かせてくれないチャンキーに捧げる今年のゴールデンラジー賞。ま、どれもこれもラジー候補で、どれもこれもガレージのガベッジなんだけどさ。

 

……天体観測という歌を知っていますか。

 

有名な歌だからジャパニーズポップスに疎い俺よりも皆様方のほうが、ここでご説明をせずともよくご存知の事でしょう。言わずもがな、天体観測を通じて過ぎ去ってしまった忘れられない「イマ」と、そこから今も続いている「イマ」を、一瞬のほうき星に例え歌った曲な訳だが、その中の一部分に『見えないものを見ようとして、望遠鏡をまた担いで』という歌詞がある。天体観測なんて高尚なご趣味は持っていないが、見えないものは毎日のように見ようとしているし、ほうき星のような一瞬の煌めきも追い続けているぜ。

 

次ゲームベットで飛び出してきて、高速で荒ぶるプラネットを観測したところで俺のチンコはピクリとも動きゃしねーんだよ。

 

数々のどうしようもない台が量産された去年の中において、もっとも『なんで出したの?何がやりたかったの?』と頭にクエスチョンマークを浮かべざるをえなかった台。それがヤマサのスーパープラネットデラックス。

 

そもそも、メイン告知が次ゲームのベットだというのも、そのままマックスベッドで揃えちまうと当然ながらコインロスが発生しちまう謎仕様だし、順押し時にBAR図柄付近のチェリーを枠上から上段狙いだと、確実に取れない重複確定役(1/304-1/206)のプラネット図柄。1枚役ならまだしも、何でまた4枚役という中途半端な払い出しにしちまうかね。

 

となると変則押しして惑星図柄をフォローするのがベターな訳だが、完全告知や違和感予告を謳うにしては余りにも単調すぎる出目パターン。未だに喋り続ける横のチャンキーだって、中押しで下段に張り付く赤7と右中オレンジテンパイの二殺目や、間違ってもハズレないプラムやベルを永遠と見せ続けられれば、少しは静かになっちまうんじゃねぇのか。

 

もう一度言うぜ。

 

中押しをしたら間違ってもプラムはハズレない。プラムはプラム。ベルはベル。以上終了、次ゲームへゴーだ。みんなで作ったゴーゴーランプの中押しにも劣るぜ。

 

その代わりと言っちゃあ何だが、ボーナス後に付属するフルーツゲームという名の30G固定のRTにおいては、音も光り方も一切変わらず、知らなきゃ気づかない違和感仕様。違和感仕様にするのは、そこじゃねぇだろと。

 

果たしてこの台は、誰の為の天体観測なのか。完全告知で打ちやすく、ジャグラー層にも考慮した万人が損をしずらく打ちやすい天体観測なのか。はたまた、オールドファンに踏み切りで待ち合わせをした、あの子との思い出を思い出させるための天体観測なのか。

 

ほうき星のような、一瞬の「イマ」の積み重ねが1秒となり1分となり、1時間となり、そして今と先に繋がるというのに、その大切な「イマ」を蔑ろにしているようじゃ、今も先もありゃしねぇんだよ。

 

踏切の前でほうき星を信じ、ひたすらに待ち続けるにも限界があるんだ。何時かヤマサノホンキを取り戻したとしても、その頃にゃ誰も夜空を眺めていねぇんじゃねぇの。

 

 

CLOSED BGM 

天体観測 / BUMP OF CHICKEN