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現パナソニック
元ナショナル
松下電器

最初のヒット商品は
二股ソケットだった



しかし昭和恐慌の嵐
東北の農家は娘が身売り
東京も地方都市も
従業員解雇・首切りの嵐吹き荒れた

松下幸之助
生涯最大の苦境に



幹部が
半数の従業員解雇を主張する前で
若き松下幸之助はこう言った


『松下が
 今日終わるんであれば

 君ら言うてくれる通り
 従業員を解雇してもええ

 けどな
 わしは将来
 松下をさらに大きうしよう
 そう思うとるんや

 せやから
 一人といえども 
 解雇したらあかん!

  会社都合で
 人を採用したり
 解雇したりでは

 働くものかて
 不安を覚えるやろ?

 そんな会社が大きうなれるか?

 大を成そうとする松下として
 それは耐えられんことや!

 みんなの力で立て直すんや!

工場は半日
しかし給料は全額
その代わり休日返上
在庫品販売に全力をあげることを指示

やる気を出した社員の奮闘で
松下は危機を乗り切った

9歳から
自転車屋さんで丁稚奉公
全て世間から学んだ

修理を頼む客から
タバコを買ってくるように
よく頼まれた

まとめ買いすれば
手間も省けおまけが一個
しかしこれが仲間から散々

利益は分かち合わなければ

出し抜くことばかり
考えてはいけない

一時だけ儲かっても
悪い結果しか生まない

東京オリンピック直後
昭和40年不況

松下販売チャンネル
町のナショナルのお店

赤字店続出

熱海のホテル
販売店招いて懇談会
不満の声続出
結局予定を大幅オーバー

販売店を失えば
当時の松下は終わり
大型量販店がなかったから

会談3日目
松下は皆さんのお陰で
 横綱になれました

皆さんの気持ちは
 よくわかりました!
 松下が悪かったです!

販売店も納得
その言葉を聞いて
涙を流す者大勢いたという

この時も
従業員削減には手をつけなかった

この頃
松下役人接待係
よほど腹に据えかねたのか

通産省役人を
投げ飛ばす事件を起こした

しかし松下幸之助
厳重注意にとどめた

『 先方にも謝った
 詫びはそれで通ってますわ
 それに先方も本人も反省しとる

 ええやないですか
 子供の喧嘩やあらへん

昭和24年戦後の大不況期
10億円の負債を抱え
松下幸之助ほぼ生涯一度
大リストラ

あれほど寂しい気持ちに
 なったことはない
 一生の痛恨事です

松下は人を育ててますのや

晩年も悪びれずに語った