スーラ「しかしそのような怪物をあなたは怖いか(怖くはないのか)、クゥイントゥス。」

 クゥイントゥス「私は臆病な少年にはなりたくない。怪物に対する恐れはローマの少年にふさわしくない。ミノタウロスは大きな迷宮の中に住んでいた。

クゥイントゥス「迷宮とは何か?」

スーラ「ぎっしり詰まった壁によってたくさんの部分に分けられている大きな建物のことよ。一度このような建物に入り、再びそこを(そこから)脱出することができたものはいない。たとえドアが開いているとしても。ミノタウロスが閉じ込められていた迷宮はアテーナイの人物、ダイダロスによって造られた。今ダイダロスはアテーナイの都市からクレタ島に来る前に、多くの驚くべきことをしていた。

 「ミノタウロスは生きている人間以外に何も食べない。そのうえ毎年多くの青年や乙女がアテーナイ(の都市)によってクレタ島に送られた。彼らはすべて迷宮にいる獰猛な
怪物によってまるごと飲み込まれていた。アテーナイ(から)の船が黒い帆をかかげて航行している。要するにその色は死を意味していたのよ。」

 クゥイントゥス「_________________________________________?」

 スーラ「ミーノースの王はクレタを支配した。数年前にアテネの都市を戦闘で打ち負かした。都市の占領後、黄金と血を熱望するミノスは、たくさんのお金だけでなく、アテーナイから生きた人間を欲していた。確かに王はアテーナイ人にとって悪いことをしたかった。というのも彼(王)の息子は少し前に彼ら(アテーナイ人)に殺されたのである。

 「その時、祖国を愛し、名誉を熱望する人物、テセウスはアテーナイに住んでいた。少し前にアテーナイに来ていた彼はミーノース王によって都市(アテーナイ)が滅ぼされた時、そこにはいなかったのだ。ミノタウロスの父、白い雄牛をテセウスはまず殺した。ミノタウロス自身を滅ぼすという新しい名誉への欲望を打ち立てた。