8月04 10:8:8
前回の続きです。
桜 エレベーターの上を見ると①②③とあるだけでその上の階があるとは思えません。
言われたとおりエレベーターに乗ると7階までのボタンがあります。
5階に着くと501の部屋に入ります。
桜 部屋に入ると驚きのあまりしばらく言葉が出ません。
落ち着くと部屋中を確認します。
T 私の部屋。
桜 間取りだけでなく服や置物もTさんのものです。
窓を開け外を確認すると真っ暗で何も見えません。
着替えるとSさんに言われたように外に出ることにしました。
T 何これ?
桜 お寿司屋さん、ピザ屋さんなど多くの飲食店があります。
施設に来たとき周りには、何もありませんでした。
カ 桜、いきなり飲食店が出てくるなんて変だよ。
桜 Tさんは、仕事が終わると好きなものを食べに出かけていたの。
Sさんは、Tさんの全てを知っているからね。
カ Sさんって何者?
桜 すぐに分かるわ。
桜 一生懸命に働いたのにお腹が空いていない。
周りの飲食店以外、何も無い。
数十件のお店の向こうは、黒い地面が遠くまで広がっている。
Tさんは、しばらく考える。
そして走り出した。
必死に走った。
カ 逃げ出したいんだ。
桜 うん。
桜 ハーハーと息を切らせ立ち止まった。
沢山走ったのに目の前には、パスタのお店がある。
後ろから、声をかけられ振り返った。
T Sさん・・・
S ここは、地獄。
自分の間違いを正すことが出来なければ出る事は出来ないの。
逃げても無駄よ。
桜 Sさんは、ニタリと笑っている。
牙があり角が見える。
笑うのを辞めると牙と角が消えた。
T ごめんなさい。
電子書籍です。
S 好きなものを食べないの。
T お寿司を食べたいです。
S 言い忘れていた。
代金は払わなくてもいいからね。
T 無銭飲食(むせんいんしょく)は、出来ません。
お金・・・
私、お金を持っていません。
S 介護の仕事を頑張ったでしょう。
Tさんのお給料から差し引かれる。
カ Sさんは、地獄の鬼なんだ。
桜 そうよ。
次回に続く。
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