8月04 10:8:8

前回の続きです。

 エレベーターの上を見ると①②③とあるだけでその上の階があるとは思えません。
  言われたとおりエレベーターに乗ると7階までのボタンがあります。
  5階に着くと501の部屋に入ります。


 部屋に入ると驚きのあまりしばらく言葉が出ません。
  落ち着くと部屋中を確認します。

 私の部屋。

 間取りだけでなく服や置物もTさんのものです。
  窓を開け外を確認すると真っ暗で何も見えません。
  着替えるとSさんに言われたように外に出ることにしました。


 何これ?

 お寿司屋さん、ピザ屋さんなど多くの飲食店があります。
  施設に来たとき周りには、何もありませんでした。

 桜、いきなり飲食店が出てくるなんて変だよ。

 Tさんは、仕事が終わると好きなものを食べに出かけていたの。
  Sさんは、Tさんの全てを知っているからね。

 Sさんって何者?

 すぐに分かるわ。


 一生懸命に働いたのにお腹が空いていない。
  周りの飲食店以外、何も無い。
  数十件のお店の向こうは、黒い地面が遠くまで広がっている。
  Tさんは、しばらく考える。
  そして走り出した。
  必死に走った。

 逃げ出したいんだ。

 うん。


 ハーハーと息を切らせ立ち止まった。
  沢山走ったのに目の前には、パスタのお店がある。
  後ろから、声をかけられ振り返った。

 Sさん・・・

 ここは、地獄。
  自分の間違いを正すことが出来なければ出る事は出来ないの。
  逃げても無駄よ。

 Sさんは、ニタリと笑っている。
  牙があり角が見える。
  笑うのを辞めると牙と角が消えた。

 ごめんなさい。

 

 

 

電子書籍です。

 



 好きなものを食べないの。

 お寿司を食べたいです。

 言い忘れていた。
  代金は払わなくてもいいからね。

 無銭飲食(むせんいんしょく)は、出来ません。
  お金・・・
  私、お金を持っていません。

 介護の仕事を頑張ったでしょう。
  Tさんのお給料から差し引かれる。

 Sさんは、地獄の鬼なんだ。

 そうよ。

 

次回に続く。

 

 

サブのブログ karainai2のブログ

 

応援して頂けたら嬉しいです。

カライナイを応援する。

 

私が書いた本の一覧は、下記をクリックすれば出てきます。


目に見えない者から身を守るアイテムは、下記をクリックすれば出てきます。
メルカリ ラクマ ヤフーフリマ

人気ブログランキングでフォロー