DA君は、サッカー部の顧問を務めたりと忙しい毎日です。
想像していた以上に忙しい毎日です。

「DA先生、君のクラスの成績は、最下位だ。サッカーもいいが、もっと考えるべきだ」

 学年の主任の先生に注意されます。

「はい、分かりました」

 DA君は、生徒の成績を確認し対策を考えます。
思うように生徒の成績が上がりません。

「おはようございます」

 主任の先生に挨拶をしたのですが、疲れていたため大きな声が出ませんでした。

「DA先生、挨拶は大きな声でするもんだ。おはようございます」

 主任の先生は、大きな声で挨拶をします。
学年行事がある度、DA君は、注意されます。
あまりにも酷いため職員室に行きたくありません。

 主任の先生とDA君は、教頭先生に呼ばれました。

「DA君、君のクラスのFK君が、商店街の看板を壊したそうだ。主任と一緒に対応するんだ」
「はい」

 廊下に出たとたん主任は、DA君を怒ります。

「君のクラスは、成績だけでなく行いも悪い。私まで怒られたぞ」
「すみません」

 DA君は、何度も頭を下げ謝ります。

 FK君に何があったのか、確認します。

「何があったか、詳しく話して欲しい」
「ふざけてボールを蹴ってしまいました」
「商店街でボールを蹴ると、どうなるか分かるな。誰かに当たりケガをすることもある」
「はい、ごめんなさい」

 DA君は、FK君と一緒に商店街に行きあやまります。
 店主の女性は、大声で怒鳴ります。

「あんたの生徒なのね」

 大声で叱られます。
周りの人もビックリしています。
怒鳴られているのはDA君なのですが、FK君が泣き始めました。
それを見た店主は、店の中に入っていきます。
DA君は、お店の中に向かい「すみませんでした。失礼しました」と言ってその場を離れます。
 

 

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「先生、ごめんなさい」
「次から、気をつけるんだ」
「はい」

 学校に戻ると主任に呼ばれ怒られます。

「サッカーをやっていなければ、こんな事にはならなかった。ここは、サッカーの学校じゃない」

 10分以上怒鳴られます。

「女神様、カルマですか?」
 そうです。
DA君は、この学校で4年間過ごす予定です。
「4年間も耐えられるでしょうか?」
 DA君次第です。

 DA君は、少しでもクラスの平均点を上げたいと思います。

「皆さん聞いて下さい。国語と数学の点数が低いことを知っていますね。みんなで頑張りたいと思います。朝、1時間早く登校できる人は、僕の担当の数学を教えます。強制ではありません。希望する人は、早く登校して下さい」

 誰も返事をしません。

 いつもより1時間早く教室に入ります。
数分後、FK君が来ました。

「先生、ここを教えて」

 DA君は、ていねいに教えます。
気がつくと1時間が過ぎ他の生徒達がやってきました。
早朝の授業に参加したのは、FK君だけです。
日が経つにつれ早朝の授業に参加する生徒が増えてきます。
DA君は、先輩のMM先生にお願いします。

「MM先生、お願いがあります」
「分かっているわ。早朝授業の件よね」
「はい、僕のクラスの子に国語を教えていただけませんか」
「任せて」
「ありがとうございます」

 期末試験が終わり結果が出ました。

「凄い。私、数学と国語の点数が上がっている」
「私もよ」

 早朝授業に参加している生徒は、大喜びです。
「コンコン」とノックの音がして教頭先生が、入ってきました。

「DA先生、父兄の方が校長室でお待ちだ。私が見るから、早く行ってくれ」
「はい」

 急いで校長室へ行きます。

 校長室では、AKさんのお母さんが待っていました。
校長先生が、DA君をにらみながら話します。
「DA先生がやっている早朝授業が、迷惑になっているそうだ」

 思わぬ言葉に驚きます。

次回に続く

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