離婚届けにサインした。

0から出発したいというのが彼女の主張だ。

「やり直す事はできない。あなたのしたことは忘れられない。
だから一度すべてを白紙に戻して、新しくスタートしたい。そして、またあなたを愛することができるようになりたい」

彼女はそう言って俺を諭す。
きっと嘘だと思う。
早く別れたいから、俺にサインさせるため希望があるように言っているだけだと思う。



だけど、俺はサインした。

もう、これ以上苦しめたくないし嫌われたくない。


人生の中であなた以上に愛した人はいない。
今も愛している。

でも…



すべてが終わった……

精神的には全く回復していないけど、とにかく続きを書くことにする。

当時、俺の携帯は液晶は割れ、決定ボタンも故障してしまい、電話帳としての機能すら果たさないシロモノだった。
友達などの番号は記憶していたので、それでも不自由していなかった。

初めて彼女にあってからは、週に2~3日は店に通うようになった。
3週間くらい経ったある日、俺は仕事が終わってから店に行った。
その日は混んでいて、店に入ってから20分近く待たされた。

「ごめんなぁ。結構待ったやろ~」

そう言いながら彼女がやってきた。
店が混んでるって事は、彼女が他のオッサン連中にもサービスしてたって事だ。だから、待ち時間云々よりもそっちの方が嫌で仕方がない。
俺は普段はこういう店の女の子とは、絶対にキスしない。でも、彼女とは必ずキスをしていた。思い上がりだけど、俺がキレイにしてやるんだ!とか思いながら…。

その日は、遅くから行ったので、終わった時に23時近くになっていた。

「帰り間に合うん?」
「う~ん、微妙」
「終電調べたるわ♪」

そう言って奥から自分の携帯を持ってきて調べ始めた。

「どこのやつ?」
「ボーダフォンやで」
「へ~、めずらしいねー。ちょっと見せて♪」

そう言うと、何の疑いもせず貸してくれた。
俺は迷う事無く自分の携帯に電話した。

「番号ゲットしちゃった♪」
「え!?あーっ!やられたぁ!」
「だって、貸してくれるんだもん(;^_^A」


本当は番号なんかわからない。液晶画面が割れてるから確認することもできない。ただ少しはしゃいでみただけのこと。

この事が後になって彼女に好感を抱かせる理由になるなんて、当時は思いもしなかった。

結局、終電には間に合わないことがわかり、その日は一つ手前の駅からタクシーで帰った。
また離婚して欲しいと言われた。

もう、精神崩壊してしまったほうが楽になれるんじゃないかとか、そんなことしか考えられなくなった
俺は次の日も彼女に会いに行った。

「お!お兄さん、いらっしゃい!○○ちゃんだよね」

さすがに2日で3回目ともなるとポン引きにも覚えられた。

「います?」
「今日は6時からなんですよ~。他にもいいコいますんで、良かったらどうです?」

抜きたい気持ちもあったから、少し迷ったが、後から出勤してきた彼女にバレたくはない。

「いや、んじゃまた後で来ます」

そう言ってその場をあとにした。
当時の俺は、2回程ヘッドハンティングに応じて就職した会社に勤めていた為、金に不自由はしていなかった。
また、5年間前から付き合い、3年前から同棲していた彼女から結婚を迫られ、その気の無い俺は1ヵ月の別居生活を提案し、それに応じてもらっていた時期でもあった。

〈30過ぎるまで結婚しない〉

それが、遊び人の俺のポリシーだった。

暇つぶしにパチ屋に入り、夕方また店に行った。

「こんちわ」
「また来てくれたん!ありがとな~絶倫やな」

そうしてまた色々話をした。彼女はロックが好きなこと、横浜に住んでる事などを教えてくれた。
少しずつ彼女のコトが分かりたまらなくうれしかった。


~今日の出来事~

俺の家から出ていった彼女の家までは、電車で小1時間はかかる。
彼女の最寄り駅で一緒にメシでも食おうと話していたが、電話がかかってきた時、既に彼女は駅にいた。

「んで?ご飯どうすんねん?」
「待たしちゃ悪いから、先に家帰ってて」
「せっかく一緒に食べようと思ってたのにあ、そう。んじゃ、勝手にど~ぞ」
「んな言い方すんなよ!昼のメールで、生理きたって言ってたから待たしたら悪いと思って言ってるんじゃんか!元もと10時待ち合わせでこっちも考えてたんだし。それにメシ食う金も無いから、先に帰ってて」

そう。今月、急遽引っ越しを決めたため全くと言って良いほど金が無かった。

「ほな最初からムリやん!外食できひんなら家で食べてくるってこと」
「そうするしか無いなぁ」
「あっそう。んじゃ帰るわ。今日来んの?」
「あぁ。行くことは行くよ」
「あっそ。勝手にしぃや」

…行きたくない。久しぶりに会うというのに、ハナからケンカ腰でなんて行きたい訳が無い。
でも会いたい。

………会いたいのかな…?
離婚を決意してから、彼女のコトを考えるのは止めた。気にすればするほど、辛くなるだけだから。記憶から消そうとしているのに、会いたい???

今の俺は自分の気持ちすらわからないみたいだ。

結局、家でメシを食わずすぐに彼女の家に向かった。一瞬、何を着ていくか迷ったが、月曜にそのまま出勤できるようスーツにした。
途中で最寄り駅に着く時間を連絡しようと調べ始めたところで彼女から電話画かかってきた。

「今どこ?着く時間くらい連絡してくれない?」

いつもこうだ。ちょうどせれをやっている時に必ず連絡してくる。なんでこんなにタイミングが悪いんだろう…

「今、調べてるトコ。10時過ぎには着くよ」
「あっそ。最初の約束にすら間に合ってないやん。」
「家でメシ食ってから行くことになったんだから、予定より遅れて当然だろ!それにもう着くよ」
「はいはい。ほな切るで」
実際には食べてないが、言い包める為、咄嗟に口を突いて出た。
彼女の家は、最寄りの駅からバスで約10分ほど。
微妙なテンションのまま、バスに乗り込んだ。
同じ日、会社に戻ってからも彼女のコトを考えていた。
定時になり、会社を出たところで

(もっかい、会いにいこうかな。1日に2回来るヤツなんてそうそう居ないだろうから印象付けるコトができるだろう!それに、またやって欲しいし…)

そう考え、昼間の店に向かった。

「お兄さん!どう?遊んでかない?」

昼間にもいたポン引きなのに、俺の顔は覚えていないようだ。

「○○ちゃん、いる?」

昼間から働いていたから、夜は居ないかもしれない。そう思って聞いてみたが、
「いますよ!さ、さ、どうぞこちらに」

言われるまま店に入り金を支払う。
昼間に比べると混んでいたけれど、そう待つコトもなく彼女はやってきた。

「あれお兄さん、今日来ぃひんかったっけ」
驚いた感じで彼女は言った。
(覚えててくれた!これで確実に印象付けたぞ!)
そう思いながら、

「また会いたくって来ちゃった」
笑いながら言うと、
「うまいコト言ったって、ナンも出ぇへんよ~。そん代わり出したるけど」

完全に客としか見られていない会話だけど、仕方がない。普通はそんなもんだ。結局サービスしてもらうんだから、それ目当てと思われても当たり前だ。
ズボンを下ろしながらそんなコトを考える。気持ちと行動が一致してない気もするが、好きなコとHしたいと思うのは自然な気持ちだろう…
まぁ、ピンサロだから本番は無いが…

事が終わり、昼間同様【V】コールした後、雑談タイムとなった。
取り留めの無い会話の後、店をあとにした。

帰り道、近くの屋台で食べたラーメンが決して美味くなかったのに、やたらと記憶に残ってる。


リアルタイムの出来事も、平行して書いていく。

今日、久々に彼女と会う約束をしていた。彼女とはまだ離婚していないが別居中だ。彼女が出ていったのは、かれこれ4ヵ月も前になる。
彼女には既に好きな人がいる。詳しくは追って書くので今は書かない。

21時に仕事が終わるから、一緒にメシでも食おうと話していた。
俺は引っ越しの準備をしている。今の家を引き払い、実家に帰ることにしたからだ。
昼間から作業をしていたせいか、夕方からつい昼寝をしてしまった。
21時過ぎの彼女からの電話で目が覚めた。
携帯を見ると、メールもきている。慌てて内容を読むと、予定より1時間早く仕事が終わったとの事。

きっと、またくだらないことでケンカになってしまうんだろうな。
まだ愛してるのに、どうしてうまく行かないんだろう…

今から約4年半ほど前、普通のサラリーマンをしていた俺は、昼間に営業をサボって風俗街に来ていた。

「暇だし、ヌキにでも行こう」

そんな気分で、店の写真を外から見ながら歩いていた。

2軒目くらいの店だったか、写真写りはあまりよくないが、実はかわいいだろ!っぽい女の子の写真があった。


「このコいる?」

「はい、すぐに付けますよ」


「じゃ、ここで」

「ありがとうございま~す」


店に入ると、言われたとおりほとんど待ち時間も無く女の子がやってきた。



予想通り、モロ俺好みの少しキツイ目をした女の子だった。


「いらっしゃいませ~。よろしくぅ」


最初の一言目で関西人だとわかった。

関西弁はかわいい。

顔もかわいい。


一目惚れだ。

でも、ここは風俗だ。

こんな場所で恋愛が発生する訳が無い。。。

でも、かわいいなぁ。


俺は少しでも気を引きたくて、色々話した。

とはいえ、制限時間30分程度のこの場所で、しかもこんな場所で、彼女に興味を持ってもらえるわけがない。


その後、彼女は仕事をしてくれた。


「Vで~す」

コトが終わると店奥に向かってそう言いながら、彼女は一旦奥に戻っていった。


(あんなカワイイ子が、こんな店で働いてるなんて・・・)


そう思ったけれど、この場所で、コトが終わってからそんなこと言うのは、ただの馬鹿だ。


(今はただ、彼女に気持ちイコトをしてもらった喜びで満たされよう。また来ればいいじゃないか)

自分にそう言い聞かせて、戻ってきた彼女と少し会話をした後、店をでたのは、暑さが増してきた6月の初旬だった。

今日、離婚を決意したんだけれど、気を抜くとやっぱり一緒に居たい気持ちが先走っちゃうから、このブログを書くことにしました。
自分で招いた結果を二度と繰り返さないよう、記憶のかぎり書いていこうと思う。

これを書き始めた今でも、愛しい気持ちは続いてます。