トラムとは路面電車のこと。
まるで電車の中のベンチのような椅子。
高低差があり、最後列でも見下ろすように全体が見える。
前の人の頭が邪魔することなく舞台全体が見渡せる。
入った瞬間に「この劇場好きだ!」と思った。
ずっと恋い焦がれていたからか。
初恋の人にやっと会えたような感覚。
「父帰る」「屋上の狂人」が上演されたこの劇場。
その頃もチケットは争奪戦だったのか?!
参戦の仕方も分からず諦めた舞台。
縁あって、やっとトラムの中に入った。
作品は進化していた。
喜怒哀楽がより顕著に表現されていた。
時に幼子のように、時に大人びたように、時に狂人のように。
表情は相変わらずクルクル変わる。
観客の笑いも起きる。
意味が分かってから観る「バリーターク」。
やっと言葉の意味を理解し、一語ずつ聴き逃すまいと必死で聴いた。
凄まじいセリフの応酬、動き、音。
そして終盤。
驚いたことが!
前回男2が言ったセリフを、男1が言っていたのだ。
「こんなとこにいられない。」と張り裂けるような叫びの後に、トーンが変わって心の内を表現する。
静かに、しかし重低音で響くような声で。
その後、前回は男2が顔を覆いながら男1に思いを吐き出していたセリフ。
そこを男1が喋っていた。
(えっ?!前と違う?!)
男2は「行け!」と言うだけ。
その一連のセリフを草彅剛演じる男1が延々と語る。
鳥肌ものでした。
初めて観た時の衝撃的な感動とはまた違う、胸を打つ感動があった。
6月1日でしたっけ?!
白井さんのトークがありますよね。
そこでそういう話が出るのか?!
なぜそうしたか、私は聞きたい。