大人気の橋下大阪市長。

船中八策でマスコミの話題を独り占め状態です。

地方分権推進やダブル行政の見直しは大賛成だし、腹をくくった首長がいれば、地方行政はいくらでもメスが入れられるので、その点では大歓迎なのですが、果たしてこれだけマスコミが持ちあげて狂喜乱舞しているさまを見ると、何だか小泉劇場を思い出してしまいます。

あの時の郵政民営化選挙は、実質的に、まさに国民投票であり首相公選でもありました。

正直、僕もあの時は小泉支持をした一人だったのですが、振り返ってみるとマスコミによる連日の思想誘導に乗せられて大変な間違いを犯してしまったと深く反省しています。

小泉さんは、「古い日本をぶっ壊す。自民党もぶっ壊す。」と威勢のいいこと言ってましたが、結局竹中平蔵とともに、アメリカの書いたシナリオに沿って、日本人がせっせと働いて蓄積してきた富をごっそりと支配者に献上し、大量の貧困者をつくりだしてしまったのです。

橋下さんは、はっきりとモノを言う政治家なので、つい発言に耳を傾けてしまうのですが、出てくる政策を見ていると、どうも小泉さんっぽい臭いがぷんぷんしてきます。

大切な事は、白紙委任をしないことでしょう。

さて、大阪市が筆頭株主となっている関西電力は、原発依存度が最も高い(公表40%)電力会社です。その関西電力管内で、とうとう今月20日に無事最後の原発が停止となりました。しかしながら、既に定期点検を終了し、内輪のストレステストでお墨付きを得た原発の再稼働にやっきとなって動いています。

これに対して、大阪市民は必死に署名を集め、遂に原発住民投票を行政に対して請求する法的権利を得ました。

どうする橋下?

ツイッターでは、完全に原発推進派というレッテルを貼られてしまったようですが、ここでどう動くのか注目です。

選挙公約では「脱原発」を掲げてましたが、「完全なる原発の廃止」ではなく「原発依存度を下げる」という内容だっただけに、焦点の大飯原発3号機・4号機の再稼働にどのような態度で臨むのかは、未知数です。

月初に関電から電力使用率予想96%という数字を突き付けられた際に、「住民が節電をしっかりとやってくれなければ、大飯原発を再開する」と示唆したと報道されています。

電力消費の80%を占める主役は産業界であり、一般家庭での節電努力は既に世界的に見てもダントツのトップクラスにあることを知ってか知らずか、この示唆をどう受け止めたらいいのでしょうか?

来月には、東電管内の最後の原発が停止にはいります。

原発マフィア達は、きっと土俵際に追い込まれた心境なのでしょうね。

きっとこれからありとあらゆる強引な手立てで、電力不足をアピールしてくるのでしょうが、彼らの出してくる数字が嘘で固めたものであることは既にお見通しなのですから、マスコミをぐるにした脅しに屈することなく、原発の火を完全に止めきるまで、みんなでしっかりと意識をして行動に落し込んでいきましょう。

今の僕らの行動が未来の日本、地球を創っていく礎となります。

そして、それを世界中の人達が見守っているのです。