人間死ねば何の拘束や束縛からも解放される。
そのようなると益々人間の本性がむき出しになってくる。何の拘束や束縛もなくなるとは、仕事もしなくてよいし、第一に食べなくてもよい。
また、この世にいた時のように何のしがらみもなくなる。たとえ人殺しをしようと、盗みをしようと、警察もいないし監獄も無ければ裁判官もいない。
この世にいた時のように、食べていかなければならないのであれば、それなりに世間体や周囲の目などを気にしながら生きていくことになり,本性を出すこともなく生活を送ることとなる。
しかし、死ぬとそのようなものは何一つ無くなり、何もしなくて、食べたければいくらでも食べ(思っただけで食べ物が出てくる)、寝たければいつまでも寝ていて構わないし、ボランティアをしたければ、毎日ボランティアに力を注ぎ込めばよい。
このように、何の拘束も束縛を受けることなく、しばらくの間生活していると、本当の自分の姿がはっきりと分かってくるのだという。
この世にいた時に、その内面が正しかった人間は、理性的で賢い人間として振る舞う。否、この世にいた時よりも、もっと賢くなっている。
しかし、この世にいた時邪悪だった者は、この世にいた時よりも、いっそう愚かで狂ったように行動する。
しかし、前にも言ったがこの行為を注意したり咎めようとする人間は一人としていない。そればかりか周りもそのような人間ばかりである。
この世にいた時には正気に見え、理性ある者のように装っていたとしても、外面の衣装が取り去られて人は本性や狂気をあらわにしていくのである。・・・次は④で