今夜は満月。

 

平安時代の貴族、藤原道長(966~1027)がこう詠いました。

 

 

この世をば

わが世とぞ思ふ

望月(もちづき)の

欠けたることも

なしと思へば

 

 

「望月」(もちづき)は満月のこと。

 

栄華を極めた藤原氏一族は、満月のように満ち満ちている。

この世は私のためにあり、すべて自分の意のままにある。

 

こんな意味あいだったようです。

自分の娘を天皇と結婚させるなど、

政治にまでその力を知らしめていた藤原氏。

まさに、怖いものなしだったんですね。

 

 

この歌は、1018年10月16日の祝宴で詠まれたと記録にあります。

旧暦10月16日は満月。

 

その一千年後の満月の日は、

2年前の2018年の11月23日でした。

 

 

そして、この歌が詠まれて

1002年後の

満月が今夜です。

 

 

このように、月日は流れていきますが、

満月は何年も同じように

また凛とした姿で、宵闇を照らしてくれます。

 

 

*****

 

『エクソシスト』は好きな映画(オカルト好きです)ですが、

あの、恐怖がやってくる音楽が、マイク・オールドフィールドの

アルバム『チューブラーベルズ』の楽曲だと知ったのは少し後のこと。

彼は、自然の素晴らしさを表現していたのですが、

オカルト映画に使用され、複雑な心境だったそうです。

素晴らしいアルバムです。

このアルバムを紹介しようと思いましたが、

今宵は、満月なので、別の曲です。

 

 

Moonlight Shadow/ Mike Oldfield

ムーンライト・シャドー/マイク・オールドフィールド

 

 

マイク・オールドフィールド(1953年~)は、イギリスのミュージシャン。73年にヴァージンレコード第1弾アーティストとして『チューブラーベルズ』を発売。これは、プログレッシブ・ロックの名盤。映画『エクソシスト』に使用され評価を得る。この楽曲は、アルバム『クライシス』(1983年)収録、ヴォーカルは、マギー・ライリー。

 

 

(歌詞)

 

The last that ever she saw him

Carried away by a moonlight shadow

He passed on worried and warning

Carried away by a moonlight shadow

 

彼女が彼を最後に見たのは

月あかりの影にさらわれる姿

彼は彼女のことを心配し、注意しながら

月あかりの影にさらわれていってしまった

 

 

Lost in a riddle that Saturday night

Far away on the other side

He was caught in the middle of a desperate fight

And she couldn’t find how to push through

‥‥

 

土曜日の夜の不可解な出来事の中

彼は行ってしまった

遠い向こう岸の世界へと

彼は無謀な争いに巻き込まれてしまった

彼女にはそれをどうすることもできなかった

‥‥

 

****

 

2020年から一千年後は、3020年。

 

その時、人々の生活はどのようになっているのでしょうか?

未来の人たちは、この地球から満月を眺めるのではなく、

別の惑星から眺めているかもしれませんね。

 

どうか、私たちの子孫が、穏やかな気持ちで満月を眺められますように…。

 

 

月曜日。

今週も

こころのネジをギコギコ音譜

 

今日も読んでくださりありがとうございました。