父の日あたりまで、

毎週日曜日公開を目標に

森下教授の話を綴っていきます^^

基本シリアスですが、

親ばか全開な回も出てくる予定(笑)

 

 

 

 

 

 

 

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黄藤くんの職場の困った後輩

高杉氏シリーズにたびたび登場する

経済学のスペシャリスト

森下教授視点のお話。

 

雑誌で紹介されるたびに

次男との闘病生活も紹介され

愛妻家でイクメンと

奉られる森下教授ですが、

今回は長男との生活をベースに

闘病生活を振り返ってもらいます。

 

(☆第1話第2話はコチラです)

 

 

今回は第3話。

夫婦二人三脚で

次男の闘病生活を乗り越えてきた

森下教授。

長年の闘病生活に疲れ果てた

麗奈さんのぶんまで

長男の育児を引き受けます。

 

 

 

 

 

******************

 

 

オリキャラ妄想

「もうひとつの軌跡 第3話」

 

 

 

追い詰められている
妻を目の当たりにした俺は、
妻の実家や支援スタッフ等、

片意地張らず甘えようと決めた。

病院に駐在する
難病患者および家族向けの
カウンセラーにも妻の状況を伝え、
様子を見てもらえるようお願いする。


長男の放課後の居場所についても
元外科医・高嶺先生が
紹介してくれた託児施設に入所。
様々な学区の子が来ているらしく、
施設のある学区ではない子は
家族の送迎もしくは、
施設のお迎えサービスを
利用する事が義務付けられていた。
月額利用料プラス2千円になるが
その金額で学校まで迎えに

行ってくれる事がとてもありがたい。

こうして環境を整え、

これまでと違う生活が始まる。
朝長男を送り出したあと
洗濯や片づけを済ませ、仕事に没頭。
昼頃必要があれば病院へ赴き、
妻の代わりに次男の
相手をする傍ら

仕事や研究、論文などを進め、
妻が戻って来る時間次第で、
自宅に戻るか買い物をする。
夕方お迎え時刻になった長男を
迎えに行き、帰宅後は
夕食や風呂の準備をして、

時間が足りなかった場合は

長男就寝後に仕事を進め……。

瞬く間に、その日一日が
終わるのだった。





当の長男はというと、
元々次男の入院中は
1週間交代で俺と妻が
病院に泊まり込むため、
妻と会わなくなってから
1週間経つまでは至って普段の
我が家の生活だった。

しかし2週間が経過しても
帰って来ない事から、
何かを感じたらしい。


「ねえ父さん」
「どうした?賢一」
夕食中、長男はぽつりと疑問を呈する。
「母さん、ぼくの事嫌いになったの?
―――ぼくが、悪い子だから」
そう思う理由を尋ねると、
自分が喧嘩ばかりして
学童まで辞める事になり、
迷惑を掛けたせいだという。
「それに健児の手術の日…。
ぼく、またおねしょしちゃったんだ。
健児みたいに頑張ってないから
嫌いになったのかも」

この状況を、いつかは

説明しなければと思っていたから、

長男の質問に驚きはしなかった。


「ごめんな。賢一」
「……っ」
唇を固く結び、
次の言葉を待つ長男に。俺は…。



「実は父さんから、

母さんにお願いしたんだ」
「―――えっ」
見捨てられたと
思い込んでいたのか
長男は拍子抜けた顔をする。

「もう2年前だけど、
賢一が入院した事があってね」
「知ってるよ。
いっぱい本読んだり勉強した」
「覚えてたんだな…!
父さんは…あのときみたいに、

もっと賢一の傍にいたいと思ったんだ。
だから母さんは寂しがってたけど、
父さんがワガママ言って、しばらく
健児のお世話をお願いしてしまった」
頭をかいて、長男に笑ってみせる。

「父さんは、賢一の事が大好きなんだ」
「だい…すき?ぼくを?」
「そうだよ。」

「かけっこ早いから?」

「それも合わせて、全部好きだよ。

賢一のいい所も、

ちょっと困った所もね」

お兄ちゃんだといっても、

たった7歳の子どもなのだと

小さな頭を撫でて実感する。

照れがあるのか、くすぐったそうに

目を細めるところも可愛くて。

コイツが自立するまでは

何としても離したくないと、強く思った。

「賢一も、すまないが…。

父さんのワガママ、聞いてくれないか?」

「……。いいけど……」

 

戸惑い気味の長男がどこまで
信じているのかはわからない。

かといって真相など、
到底言えるわけがなく―――。
 

長男に対して
半分嘘をついてしまったが、
…後悔はしていない。



「父さんは、男の子が生まれたら

もっと外で遊びたいと思ってたんだ。

だからこれからは2人で、
色々な所に遊びに行こうな」
「でも…健児が入院してるのに」
「遠慮しなくていい。
賢一も、病気の家族が

いない家の子と同じように、
遊びたい事して遊んでいいんだよ」
どこに行きたいか尋ねると、

長男は少しまごまごしてから。

「ぼく、…キャンプに行きたい」
「キャンプ?」
「キャンプってすごいんだ!
夜はベッドじゃなくて外で寝るんだって!
あと、外でご飯作ったり。

川遊びしたり…」
「よし!じゃあキャンプで決まりだ。
今度の連休に行くから、
金曜日の夜には支度と、

宿題を終わらせておこうな」

「うん!」
自分の希望が通った事が
よっぽど嬉しかったのだろう。

黒目がちな瞳を輝かせて頷いた。

早速調べてみたところ、テントや
寝袋、バーベキューコンロの
レンタルもあるらしい。
これなら最低限の準備で
気軽に出かけられそうだ。
木曜日には長男の冬服を
買いに出掛け、秋の山の寒さに備える。




「それにしても…。
ケン坊と2人でキャンプか。
賢吾もすっかり父親になったもんだ」
木曜の21時。
長男が寝静まった頃合いに
親友・渉さんが来訪し、
寝袋のお下がりを譲ってもらう。

1人用は現地の貸出があるようだが、

親子で入れる大きな寝袋が

欲しかったのだ。

礼も兼ねてとっておきの酒を用意し
久しぶりの飲み会を開いた。
 

「休みの日も大人しく本読んだり

ゲームしてるけど、
ケンちゃんは元々活発な子だから
内心憧れてたんじゃねえかな。
俺に似て、運動神経もいいし。

かけっこも負け知らずだ」
妻と二人きりのときと
この人の前でのみ見せる、
昔からの口調で答えてみせると
渉さんは苦笑いする。

「君は本当に謙遜しないよな。
…特にケン坊の事となると」
「当たり前だろ!
ウチのケンちゃんは
非の打ち所がねえ存在なんだ」

 

葬式が済んだ後初めて会ったときは

息子を亡くした彼の前で
我が子の話をするのに気が引けたが、
気を遣われたくないという
彼の希望もあり、息子さんの生前と
変わりなく親ばかっぷりを
露呈し続けるのだった。

「―――渉さんとこの
マナミちゃんはもう中1だっけ?」
「ああ。いまでも肩もみしてくれたりと
優しい娘だよ」
そうして、子を持つ父親の顔を
見せたあと、くいっと酒をあおる。


「ただ時々…心にポッカリと
穴が開いたような、
物寂しい思いに駆られる事はあるな」
「物寂しい…か。」
「コウダイが死んでから
妻はますます仕事とマナミの事に
没頭するようになったし、
“アッチの方”も、何年もご無沙汰だ」
「……渉さん?」
熱を帯びた息をつき、
俺の唇を指でなぞる。
 

「賢吾も…。
健児くんが生まれてから
ずい分ご無沙汰なんだろう?」
「まあな。」

「勿体無いな。

相変わらず色っぽいのに」

膝の近くに置かれたもう一方の手が

するすると這い上がり、

久々の感覚が沸き上がるが……。

 

 

「…はははっ!
きょうの渉さん、酔い過ぎなんじゃね?」

笑みを投げかけながら、

中心に触れようとした手を

ぎゅーっと抓った。
唇に触れる手を押しのけ、

笑顔のまま窘める。
「―――アンタはモテるんだ、

こんなオッサンに迫るほど

相手に困ってねえだろ。

それに俺も、愛する男はケンちゃんと

健児だけって決めてるんだわ」

「―――そうだな。
少し飲み過ぎたようだ」
拒否のサインを察した渉さんは

苦笑いを浮かべる。

その後もしばし語り合ったあと、
渉さんはタクシーで帰路に就いた。





準備万全で迎えたキャンプ当日は

見事な秋晴れに。

まずは魚釣りに挑戦し、
採れたての魚の塩焼きに
2人で舌鼓を打ち。
午後はレンタルサイクルを利用し
雄大な山々の紅葉を楽しむ。
長男が補助輪なしの自転車に
乗れるようになってから
出掛ける機会がなかったため、
最初多少ぐらついたが、
上手く乗りこなしていた。

夕方からバーベキューの準備に
取り掛かる。
「…うわっ!っと」
「ははは。気を付けるんだぞ」
よろよろと薪割り用の斧を
持ち上げる長男の後ろに立ち
一緒に斧を持つ。
「わあっ!父さんすげえ」
真っ二つに切ると、
長男は感嘆の声をあげた。

「マシュマロも焼いたの!?

おかずじゃないのに?」
「すごく美味いんだ。

賢一もきっと気に入るよ」
「ほんとだ!すっげえ美味い」

惜しみなく向けられた屈託のない笑顔に、

俺もつられて微笑んだ。



夜寝る前に、しばらく
星空を鑑賞する事に。
簡易コンロで温めたミルクで
ホットココアを作り、長男に渡す。
「歯磨きした後なのに、いいの?」
「今日だけな。
母さんには内緒だぞ?」
いたずらっぽく笑ってみせると、
長男もふふっと笑ったあと
ココアを口に含む。

「星、きれいだな…!」
「そうだね。父さんも、
山の星空なんて久々に見たよ」
思えば次男が
生まれてからの4年間、
我が家は次男を中心に回っていた。
秋の山で野宿する事など
考えもしなかったな…。

だが、長男の子ども時代もまた、
一度過ぎ去ってしまえば
二度と戻って来ない。
悔いのないよう、今後は
長男と2人で様々な思い出を
作りたいと思った。



「…賢一。
自転車は楽しかったか?」
「うん…」
「じゃあ家に帰ったら、
自転車を買おう。」
「……いいの?」
「ああ。父さんも自転車が好きで、
昔は休みになると
サイクリングに出掛けたんだ。
これからは賢一も父さんと一緒に、
色んな所に…って。もう寝ちまったか」
自然に興奮しっぱなしだったからか、
すうっと眠りに就いた。
火の始末を済ませ

横抱きにしてテントに入り、
2人用寝袋を開いて寝かせる。
俺も隣に潜り、目を閉じようとするが。



(確かに。健児を妊娠してから
すっかりご無沙汰なんだよな)
先日の渉さんとのやり取りが蘇る。
あのとき、本気で誘惑されている

というのは肌でわかった。
 

小学校6年の頃から、やたらと

年上の人間どもの誘惑を受ける事が増え。

中1の頃に初体験をしてから、

妻と付き合う前の6年と、

一度別れて再び付き合うまでの5年間は
男女問わず関係を持っていた。

5年間学生寮のルームメイトだった渉さんも

その爛れた私生活を知っているから、

俺とならオトナの付き合いっていうモンを

できると思ったのかもしれない。

あのときは興味ない素振りで袖にしたが…。

本当は、焼けるような寂しさに襲われ、

ひとり身を焦がす夜もある。
キスだって、先日の手術後のアレが

数年ぶりだったくらいだ、
渉さんから唇に与えられた刺激に、

自制心が揺らいだ。
(このまま…。人肌の温もりも忘れて

老いぼれていくのだろうか)
自分の唇を撫でようと

指を引き寄せた、そのとき。


「…う…ん。とうさん…」
「!」

俺に背を向けていた長男が

寝返りを打った。

我に返って視線を遣ると、

すり寄るようにして眠るさまが

愛おしくて、さらさらの髪を撫でる。


(ごめんな渉さん。
いまの俺の心は、
妻と息子たちでいっぱいなんだ)
自分も子の闘病生活真っ只中なだけに

息子を亡くした渉さんの気持ちは

如何ほどばかりかと思うが、

俺にはもう、そういう慰め方は出来ない。

愛する妻を…。

この日見れた無邪気な笑顔の数々を、
絶対に失いたくないから。

長男が生まれるまでの俺なら、
先日の妻の提案に喜び、どこかへ
差し出しただろう。
こんな小さな身体のくせして、
俺の人生観をがらりと
変えちまうとはな……。


「…愛してるよ。賢一」
無垢な寝顔に微笑みかけながら、
我が子がいい夢を見るよう星に祈った。



翌日は山のアスレチックを

大いに楽しんで帰宅。
帰宅後は宣言したとおり
マウンテンバイクとヘルメットを購入し、
サイクリングロードで
練習を重ねてから、道路を走った。
最初は心配で仕方なかったが
回数を重ねるにつれ
自転車のコツや交通ルールが
着々と身についた。
 

(賢一は、どうして暴れたんだろう)
確かに負けず嫌いで

喧嘩っ早い所はあるが、

公共のルールを守るなど、

基本的には真面目な子だ。

親の目が届かない場所での様子が

気になって、こっそり学校を

覗きに行った事もあるが
クラスメイトとのドッジボールでは
中心になって動き回り、

おっとりした男子をかばって
ボールをキャッチする場面を目撃。
仲の良い友達も2,3人いるようだ。

親の前で物分かりのいい子になり過ぎて
反動が外へと出てしまったのかと

最初は危惧していたが、

そういう理由でもなさそうだ。
 

麗奈さんが限界を迎えたように、
あのときの長男もまた、

寂しさの限界が来ていたと

考えるのが自然なのかもしれない。




真相がわからぬまま
慌ただしい日々に戻り、
あっという間に11月が過ぎていく。

(賢一が散らかしっぱなしに
しない事が救いだよな)
遅くても就寝前には
出したものを片付けるため、
朝の片づけも食器洗いや
掃除機程度で済んでいる。
ダメもとで洗濯物を
畳んでくれないかと頼んだところ、
ぎこちない手つきで
懸命に畳んでくれた。

健気な姿の記憶を肴に軽く酒を嗜み、
ソファでうとうとしていると。

「…父さん?」
「賢一。まだ起きてたのか」
大きな瞳は潤み、
不安げに揺れていたが。
「よかった!ソファで寝てるから
倒れたかと思った…」
心から安心したのか、
顔をくしゃくしゃにして笑う。

「父さん。
忙しいときはぼくに言えよな。
父さんまで病気になったら嫌だよ?」
「大丈夫!
父さん、頑丈なのと
へこたれないのが取り柄なんだ」
「…うわっ!酒くせぇっ」
「賢一も一緒に飲むか?」

「だめ!お酒を飲むのは

オトナになってからなんだぞ!」

ぎゅーっと抱き締めると、
長男は顔をしかめる。

「そうか。お手伝いか…。

じゃあ一緒にご飯作ってくれるか?」
「うん!ぼく、もう野菜も
上手に切れるよ」
「キャンプでカレー作ったときも
上手だったもんな。
今度の休みに、一緒に作ろう」
この後は安心させるため
長男の部屋で眠るまで添い寝をする、
…つもりだったが。
久々の他者からもたらされる
温もりに俺のほうが安心したのか
一緒になって眠ってしまった。
 

 

 

後日、共同作業を経て

夕食を完成させる。

簡単かつ見栄えの良い副菜を

担当してもらったところ、

料理の自信がついたようだ。

 

「このメニューは、

クリスマスのディナーにも入れようか」

「うん!」

パクパクと食が進んでいる長男は、

一旦箸を止めて。

「あのさ。父さん」

「どうした?」

「クリスマスは、その―――。」

言い淀んだそのあと、ぱっと顔を上げ、

 

「シハル先生とミツキ先生、

旅行に行くんだって!」

「えっ」

「でも、クリスマス会は23日にやるから

2人とも来れるって。すげえ楽しみ!」

その後は何事もなかったように

にこにこと食事をとり、

若い高校生スタッフの話を聞かせてくれた。

 

 

入浴後、

静かに本を読む長男を見ながら

本当に言いたかった事を想像する。

 

(きっと、麗奈さんに

会いたいんだろうな。)

しかし、俺を困らせぬよう

他の話題を選んだのだろう。

小さな子どもに

あんな気遣いをさせた事を

申し訳なく思うが、下手に妻を

頑張らせたいとも思えず、

気遣いに甘えてしまったのだった。

 

この生活を初めてひと月半経つが、

その間妻の口から

長男の話題が出た事はない。

ただ、最近は頻繁に帰宅しているらしく

家の中が綺麗になっていたり

ほつれた長男のシューズ袋が

綺麗に直されてあったりと、

彼女なりに気に掛けているようだ。

妻もまた、一度離れた長男と

どう向き合っていけばいいのか

模索しているのだろう。

 

 

(せめて当日は、沢山騒いで

楽しい思い出でいっぱいにしよう)

健気な長男に報いるべく

クリスマスへの誓いを立てた。

 

 

 

******************

 

 

 

今回もシャーペン落書きですが^^;

 

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今回は森下教授の、

若き日の交友についても触れました。

性別問わず相手をし

攻めも受けも経験したという

奔放っぷりだったので、

麗奈さんを一途に愛し続ける姿には

渉さんこと深水部長も

びっくりしているようです(゚∀゚)

 

(深水部長と森下教授の

過去については、

ご想像にお任せします♪)

 

 

 

でも、鋼メンタルな森下教授も

闘病生活4年ともなると

疲れもありまして。

妻にも甘えられない状況のなか、

温もりに埋もれたくて仕方ない夜も

時にはあるようです(´・ω・`)

 

それでも、

息子の温もりに依存しないよう

自制して…というように、

モリシタくん視点の変態親父感は

欠片もない森下教授。

一体どこからああなったのかが

不思議でなりません(笑)

 

 

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自転車描くのをサボった…の図(笑)

 

そういえばこのシリーズを

書くにあたって

森下教授の一人称に迷いました。

T杉氏視点に登場するときは

『僕』と名乗っていますからね~

 

でも、息子たちのため

意識的に口調変えていると思うので

結局『俺』にしちゃいました(*^^*)

こういう一人称だったり、細かい

言葉の言い回しを考えるのも楽しい♪

 

(クマくん視点だと漢字や熟語少なめ、

森下教授や黄藤くんのときは

多め~っていうカンジで^^)

 

 

4話あたりで予定していた

ミツキ先生とシハル先生のエピソードは

少し先に延ばし、次回も

しんみりしています(^▽^;)

萌えがないうえ重いので、

無理のない範囲で

読んで頂ければ幸いです。

 

 

それではお付き合いいただき、

ありがとうございました(^^)