frances beanの告知をすっ飛ばしかねない文量。

許せ珠樹そんな時もある。


殻を結成して少し経って購入したiMacが先日起動しなくなり、

全く音楽作業ができない状態が続き困っている。


mixiで少しだけお伝えしたのだが、初めてiMacを開け中を見てみた。
構造が面倒くさくなる前の機種だったようで、初めてな自分でも

何とかなりそうだと自らHDDの交換を決めた。


そのため久々に夜の秋葉原に行った。
駅周辺など新しい建物が増え、とてもきれいな印象ではあったが、

一昔とは少し変わった街の雰囲気に寂しさを覚えた。


初めて秋葉原に行ったのは確か中学生だった。
モニターも本体もフロッピーも全てでかくて、

マイコンとか言ってたような時代。
Windowsも出る前だったので、画面は当たり前だが文字のみ。

皆文字で操作やプログラムをしていた。


パソコンには全く詳しくなかったが、何故かとても詳しい

「元祖オタク」君達ととても仲良くなり、彼らの家に遊びに

行っては自作のゲームをしたり、音楽を作ったりしていた。
高校の時には彼らの力を借りてYMOのコピーバンドを

やったりしたっけ。

16分で1つずつ打ち込まれた音がスタートボタンを押した途端、

聞いたことのあるシーケンスフレーズとして出てきた感動は
未だに忘れられない。


そんな彼らと行った初めての秋葉原。
無数のケーブル、ジャック、コンデンサなどの部品、

それを扱う小さな店の数々。見たこともない機械の群れ。

何に使うのやら、それに群がる人々。

俺の中で秋葉原は常にゴタゴタのイメージだ。

秋葉原はそういったカオスと「純粋に好きだから」という

純真無垢な気持ちに裏づけされた謎めきつつも

強烈なパワーに満ち溢れていた。
そんな当時の印象が色濃いのかもしれない。
昼だったらまた印象は違うのだろうか。


と熱く書いている自分に驚きだ。
そんなこと思ってたのか俺。


弟に相談しながら一軒のPCショップへ。
早速店員さんに症状を伝え相談すると、


「それはHDDの問題じゃないかも」


と即答される。おまけにこう続く。


「修理する症状ですね。でも修理にも凄くお金がかかるので、

同じお金をかけるなら新しいのを買った方がいいと思いますが...」


全くその通りの回答を頂戴する。


本来は当時の機種にこだわる必要など全くない。
今のMacは非常に安くなりスペックや機能も過去とは

比べ物にならないくらい上がっている。

しかし、新しく買い換えることにより、今あるコントローラーが

非対応になって、結果的に無駄な機材が増えたり、

別途用意する機材やソフトなど、新たな環境が必要になったりする。
それはそれで非常に面倒なことなのだ。
とにかくHDD購入&交換は断念せざるを得なかった。


とりあえず、とぼとぼと中古フロアへ移動。
常に覚悟はしているのだが、当時20万ぐらいした同機種が

3万前後で売られていた。全く時代の進化ときたらと

呆れつつ自然と失笑がこぼれる。


3万でまた同じものを買うのか?と複雑な想いを

抱きながら、あることを思いつく。

俺がそのiMacを買い3ヶ月ほど経った頃、

大きく仕様をバージョンアップさせ、新しく

発売されたiMacをリョウスケが購入した。
「まぁそんなもんだよね」とは言いつつも、

心で大泣きしたことを思い出した。


先ほども書いたとおり、機械は買った瞬間から中古であり、

買った以降からそれ以上の機能を持った新機種が出るもの

という覚悟が必要である。だがMacのそれは特にエグイ。


appleでは常識になっている"買ってはいけない時期"が存在する。
それをよく把握していなかった俺は、新機種発売前の数ヶ月前に

買うという失態を過去に2、3度犯していた。スッペックや仕様、

価格の変わりようといったらそれはもう。惨劇である。


しかしリョウスケはそのiMacをスタッフのユウスケ君に

売ってしまっていた。どうせ中古を買うならばダメ元で
聞いてみようと彼にすぐ連絡。


「WindowsのPC買ったんで今はあんまりMacは使ってないですね」


わおなんと。


「でもデータ確認用にイラレは使ってます」


なるほど。ならばと俺はこう切り出す。


「○○○○○を○○○しちゃうのはどう?」


「あ、じゃあそれでいいですよ」


交渉はあっさりと成立。

同時期のiMacを手に入れる事に成功したのだった。

結果としてリョウスケのお下がりMacをゲット。


そして俺は浮かれ、その店の別フロアにあった
中古のコンパクトエフェクターを衝動買いし、
おまけに隣のパーツショップに行き、かねてから
欲しかったMIDIスルーボックスを自作するべく、
DIN端子やアルミケースを購入し、帰ってきた。


ビバ秋葉。


しかし物はまだ手元には来ていない。
これからまたインストールや設定作業が
やってくるのかと思うと少々気が重い。


というかあのMacにどんなデータが入っていたっけ。
iTunesのデータはお陀仏か、それだけ非常に残念だ。


殻の全データは外付けHDDの中なので無事。
だから俺はこうしてのんきでいられるのだった。



渡辺