こんにちは!
代表のみゆです(^^)
六ヶ所村ラプソディー上映会 in 早稲田大学のアフタートークということで、10/28の「環境とボランティア」の授業にゲストとして参加させてもらいました。
かなり遅くなってしまったのですが、そのときのことを書いていこうと思います。
メモ+覚書なので抜けているところがあると思いますが、ご了承ください。
江端くんもゲストとして呼ばれていましたが、彼は早稲田生。単身で早稲田の授業に乗り込むのはちょっと緊張しました笑
恵泉は女子大で小さい学校なので、早稲田の大きさにかなりびびります笑
この日は2つテーマがありました。
まずテーマごとに少人数グループで話し合ってもらい、いくつかのグループが発表。その後、担当教授の岩井先生・江端くん・私で座談会形式になって話す、を2回やってまとめ、という形でした。
事前に授業の課題という形で、テーマごとに書いたものを提出(早稲田のシステムで、ネットで提出できる)してもらっていたので、岩井先生と江端君、私の3人はそのアンケートも踏まえて話していました。
1つ目のテーマは、単純な「六ヶ所村ラプソディーを見た感想、印象的だったこと」でした。
いくつか出た意見を書いていきます。
・「中立は賛成」という言葉が印象的だった。個人個人にとても多くの選択を迫っているように感じ、六ヶ所村の方たちの想いの重みが伝わってきた。
・ある人は長期的な視点で反対し、ある人は短期的な視点で賛成する。でも人間ひとりひとり価値観が異なる限り、原発の良しあしを決めることはできないと思った。
・原発というものに対して、まず困る人がいるという単純で明快な事実を自分がきちんと考えていないことに改めて気付いた。
・民主主義のはずなのに、弱者の意見は通らない厳しさ。残念。
・悲しい、無力感を感じた。
・「お金と仕事をとるか」「命をかけて闘うか」
・日本人は皆、無関心だと思っていた。この映画を観て、無関心ではなく闘っている人もいることを知った。(韓国人留学生)
・原発が必要というのは、豊かな生活によってうまれた思想ではないか。
・反対は少数派。活動している人には関わらないようにすると思う。
座談会
私:
みんな雇用や経済の問題を考えて、「原発はない方が良いけど、現実的に原発をなくすのは無理なんじゃないだろうか」という意見が多い。自分はこうしたい、という意見が全くと言っていいほど無かった。できるかどうかではなく、「自分がどうしたいか」という気持ちが大事だと思う。原発は私達が生まれる前からあって、私達が原発を選んだわけじゃない。私達の未来くらい、私達で決めたいし、当然そうあるべきだと思う。
江端くん:
「知らない」から意見を言うための根拠がない=言わないに繋がってしまっていると思う。アンケートでとても多かったのが、「中立は賛成である」の言葉が響いた、という意見だった。「どちらでもない」や、「言わない」は賛成とみなされるのだから、自らで情報を知って、賛成と反対、どちらなのかきちんと意思表示をし、行動を起こすことは本当に大切。
「賛成」も「反対」も、長期的な視点で考えていない、という意見があり、とても興味深かった。バランスの取れた策を取るためには市民と政府とで話し合いの機会を持つことが大切だけれど、それにはやはり一人一人がまず知り、考えて意見を持たなきゃいけないと思った。
2つ目のテーマは「あなたのことだけでけでなく、あなたの周りの人も含め、普段食事や生活の中で放射能の影響を考え、気をつけていることはありますか?」でした。
・自分(学生本人)はあまり気にしていない。
・水道水には気をつけている、ミネラルウォーターにしている。
・事故直後は気にしたが、今はあまり気にしていない。
・母が気にしている。
・周りで気にしている人はいるけど、自分も気をつけようとは思わない。気にしている人をおかしいとは思わない。
・どうしても自分の問題として思えない。
・産地を気にしてしまうが、自分の行為が風評被害を助長しているのではないかと思ってしまう。
・地震を経験して、そっちのほうが怖さがある。
・寮の中で、暗黙のルールのように選択物を外に干さないようになっている。
・将来的に子どもに影響するかも・・・と思って怖いけれど、どうしたら良いのかわからない。
座談会
私:
食事や飲み物に関しては、金銭的な余裕がなくあまり気にしていない(というかできない)。マスクはなるべくしている。特に雨の日。マスクをしていると気持ち的に少し安心。夏休み、九州や海外に行ったとき「放射能気にしなくて良いんだ」とほっとしている気持ちになっていることに気が付き、そんな自分に驚いてしまった。私は放射能がすごく怖い。
周りの友達に「~は食べて平気?」等と聞かれることが多い。日本の基準値は高いというし、正直一概に言うことができないので、自分が安心して食べられるように自分で判断するしかないと言う。不安なものは買わない、これは消費者の権利として当然だと思う。風評でもなんでもない。
江端くん:
当時は雨に当たらないように、などと気を付けていたが、今はあまり意識していないという意見が多かった。これからの影響を目にして行くであろう僕たちは、もっとこの問題を風化させず、きちんと向き合い、そして考えることを止めてはいけないと思う。
自分の行為が風評被害を助長しているのではないかという意見がありましたが、僕もそう思うときはありますが、自然と避けてしまうことがあります。
情報を得るのにも、何が正しいのかわからなくて不安→だからこそ自らで考えて情報を取捨選択すべき。調べるのは面倒だけれども、今や自分に大きく関わる問題なのだから。
先生:話題に出てる基準値だけど、これを見てほしい。
( 引用:世界もおどろく日本の基準値2000ベクレル http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html )
日本の基準値は事故後、大幅に引き上げられています。
こういうことを知っておいてほしいです。
最後の感想、言っておきたいこと
私:
ありがとうございました。さっきも言ったんですけど…。今私達は原子力と向かいあわなくちゃいけません。原子力を考えることは未来を考えること。私達の未来ぐらい、私達で決めたいし、そうでなきゃいけないと思う。出来るかどうかをまず考えないでほしい。私達の未来をどうしたいか、そしてその未来にするためにどうすれば良いか、そんな風に考えてほしいです。行動できなくても、考えるだけでも何か変わると思うし、大切なことだと思います。
江端くん:
「考える」きっかけになったと書いてくれている人が多くて本当に嬉しかったです。上映会をやって良かったと思いました。
僕自身、この準備に取り組んでいく過程でいろんなことを学びました。Twitterとか凄い使えます。アジカンのゴッチからリプライ来たときは身震いしました。笑
その中で一番感じたのが、行動すること、アクションを起こすことって意外と簡単なんだな、ということ。僕の場合は身近に川畑さんという友達がいたり、ボランティア論をたまたまとってたりして、恵まれてた部分がいくつもあったのですが。僕みたいに、何も知識がなくても「やってみよう!」の気持ちだけ持ったやつでも、意外となんとかなってしまいます笑。あと楽しいです! ぜひみなさんも、「やりたい!」と思ったらとりあえず踏み出してみてください!
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(どの位置での話だったか忘れてしまったのですが、どうしても書きたいことがあったので書きます。)
先生
私は親戚が福島にいます。本当に大変な思いをしています。
関心が持てないっていう人がいるけど、私はそういうこともあって、現時点で被害にあって苦しんでいる人がいるのにどうして考えられないんだろう、考えてくれないんだろうって思ってしまうんです。
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全体を通して印象的だったことをいくつか。
まずテーマごとに少人数グループで話してもらうときのこと。先生が「じゃあ話し合ってみてください」というと皆さっと近くの人に声かけて話し合って、しかも結構盛り上がってる。放射能・原発に対して、それぞれ色んな想いがあったんだなあと思いました。
ただ全体的な意見として「あまり自分の問題として思えない」っていうところがあって、放射能が怖いという私はすごく浮いてしまったというか、「私ってレアなタイプなんだな」と思ってしまいました。笑
この講義の後、話しかけてくれたある早稲田の学生は「必至に自分の問題だって言い聞かせてやっと考えられてる。どうしたら川畑さんみたいに身近な問題として怖いって思って、行動したり出来るんだろうと思う」って言われました。
身内に被爆者がいるわけでもないけれど、私はとにかく放射能が怖い。でも確かになんでそこまで思えるんだろう…。すごく考えさせられてしまいました。
江端くんからも感想を書いてもらいました*
受講生の感想とかも読んでみて、やっぱり原発問題を身近な問題として考えられていない人、考えることを放棄してしまっている人が多いなって改めて実感しました!
そして、「考える」ことが一番大切なんだ、という意識を新たにしました。
この企画を通して本当にたくさんのことを考えたし、悩んだし、俺にとってはかけがえの無い経験になりました!これからも「考え」て、さらにそれを実際の行動にも繋げていきたいです。
この後、アフタートークの感想を先生からいただきました。
私や江端くんの話に共感したり、反感をもったり、良くも悪くもリアクションは大きかったと思います。
最初に映画の感想を送ってもらったときより、より考えるキッカケにはしてもらえたんじゃないかな、と今回の意義を感じることができました。
最後にそのアンケートの感想からひとつ。
私や江端くんが被災地の食品を避けることに関して「皆の前で話すような人が、簡単にそんなことを言わないでほしい」という意見がありました。
私達はこの上映会のために、6月から準備を続けてきました。その間にもずっと悩みぬいてきました。
見えない放射能の問題と向き合って、苦しみながら、この上映会を通して何を伝えるか考え続けました。応援してくれる人もたくさんいたけれど、冷たい反応ももちろんありました。
私も江端くんも、すごくすごく考えて、色んな想いがあって。短い時間の中でまだまだ伝えきれない想いもあります。
決して、簡単になんか言ってないんです。簡単に言えるような問題じゃないんです。
このブログを読んでくれている人だけでも、是非そのことはわかってほしいと思います。
長くなりました。
この上映会を通して、感じたこと学んだことを忘れずに、これからも考えていきたいです。