「しりとり」は言わずもがな、古くからある日本の言葉遊び、ゲームの原点のようなもので、敢えてここで説明するまでもないのですが、最後に「ん」のついた言葉を言ったら負けとなるのは、日本語で「ん」からはじまる言葉が無くゲームが続かなくなるからです。では外国語ではどうでしょうか、「ん」で始まる言葉があるかといえばいくつかあるようで、ここでの詳しい話はその道の専門家に委ねたいと思います。

 

インドネシア語では日本語と同様に「ん」ではじまる言葉はないようですが、インドネシアにいる民族で、マジョリティを占めるジャワ族の言語であるジャワ語には「ん」で始まる単語があります。

 

ジャワ語は独自の筆記文字を持っていますが、ジャワ語の「ん」をアルファベット表記にすると「ng・・・」となります。よく使うのが英語で「not」のように否定文にするのに使う「nga(ンガ)」で、これはジャワの街中の日常会話の中にインドネシア語に混ざってよく聞こえてきます。

 

日本の方言でも「んだから(秋田)」のような例があり、これは調べれば他にもありそうです。インドネシアから日本に来て日本人女性と家庭を持っているあるジャワ人の男性が、日本人は普段の会話で普通に「ん」から話していると言っていたのが忘れられません。つまり日本語の「ん」の発音ではないのですが、ジャワ語の音感の鼻にこもったような「ん」に近い言葉を日本人は普段無意識に発していて、彼にはそれが聞こえるというのは興味深いことです。

 

    (ニュピ祭りのお手伝いをしていた女の子@バリ)

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