タンゴは世代をつなぐ?! | カキューンの野望

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本日、東京川の手住まいのワタクシがなんと武蔵野の

東京外国語大学(TUFS)まで行ってきました!

 

TUFSにはなんとアルゼンチンタンゴ同好会があり、

学祭期間中の11/21-25までミロンガを開催しているというので、

気になって遊びに行ったのです。

 

中央線武蔵境から乗り換えて二駅の西武線多磨駅は、

なぜか磨くほうの多磨。

降り立つと、とにかく空が!広い!

うちの近所はどうしても、低地にビルがバンバン立っているので、

空が高層建築に切り取られてしまっている感じですが、

やっぱり東京西部は空が広いですね、空気も美味しいし。

 

そして学内の雰囲気は、いかにも大学祭って感じで、

とても懐かしい思いでいっぱいでした。

大学生の頃は学祭って一大イベントだったけど、

その頃って学祭のあとにサークルの本公演を控えていて、

そのプロモーションを兼ねて千葉銀座の旧パルコ前で踊ったりして、

とにかく落ち着かない日々でした。

 

ミロンガの会場に行く途中も、大学のハブエリアにちょうどステージが設営してあって、

そこで踊っているサークルがいて、

「あ~~~~~!!!」

っていろいろな記憶が蘇ったりして。

 

会場についてみると、

サークルメンバーの子たちはみんな素敵なドレスとスーツでビシッと決めていて、

大学生とは思えない大人びた雰囲気。

ココらへんは、自分のいたサークルとは全然違いますね。

ジャズ&ヒップホップとアルゼンチンタンゴじゃ当然違うのですが。

そしてなんと、デモが一時間おきにあるとのこと!

男子が2人しかいないようで、その2人がフル回転で、

サークルの女の子たちと次々踊っていました。

 

おいおい、まだ初日だぜ!?あんたたちこのあと、

4日間控えてるんだぜ???

といい大人になると心配してしまうスケジュール!

若いって凄い!

 

何人か、サークルのメンバーが踊ってくれて、

その中には今年と昨年のアジア選手権で一緒だった子もいて、

とても楽しかったです。

 

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余計なお世話かもしれないけど、

こうやってタンゴをやっている若い子たちを応援に来れるのっていいなぁ、

と思って、

ハタと気付いたんですが、

他のジャンルだとこれって中々難しい。

 

 

例えば自分のいたサークル。

今でも時々連絡をくれて本当にありがたいけど、

例えば自分が練習場所に行ってもただひたすら邪魔なだけだと思うの。

ダンサーになりたくてまだまだ練習したくて、

そんな時期に、他の同期がサークルを引退しても自分だけ顔出して練習に没頭してたけど、

それはとってもイレギュラーなこと。

ジャズとかヒップホップとか、

ソロで踊る種類のダンスは、

 

振付をする人←→振付を覚える人

 

のヒエラルキーみたいなのがどうしてもあって、

サークルの代がかわるごとにそれも入れ替わっていく。

さすがに引退した自分が、もうサークルのトップになっている後輩たちの前で、

振付側に回れるわけもないし、かといって振付を覚える側にいるとなんかちょっと気まずい。

今は違うかもしれないけど、その頃はインプロでサイファーとかする人は、

うちのサークルでは本当に稀で、

ただ遊びに行ってもどうしても見ているだけになってしまうんだよね。

そして見られているだけでも気分そんなに良くないだろうし。

 

でもタンゴの場合は、

今日みたいに一緒に踊ることができる。

2人で踊るときは先輩とか後輩とか、

そういったヒエラルキーから少し外れて、

ただただ2人の時間に集中するので

もっと直接コミュニケーションが取れるんだよね。

 

なんだか今日初めていったTUFSの子たちと踊ってみて、

そういえば長らく公演を見に行ったりしていないDLC(出身サークル)に

不義理を重ねていることに申し訳なくなりました。

でも、顔だしづらいんだよねぇ。

 

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思い返すと、

自分がタンゴを始めた頃に優しく接して導いてくれたのは、

木曜日のミロンガに来てくださる、自分の2倍くらい人生を重ねている

お姉さま方でした。

下手くそなリードにも「いいのよ~」なんてニコニコ踊っていただいて。

これも、改めて考えると、他のジャンルでは中々できないことですよね。

タンゴは幅広い年齢層でできるダンスだからこそ、

こうやって世代を超えてつながることができるんです。

ミロンガで、1対1で踊るときは、

年齢とか地位とか、そういうものがフラットになってコミュニケーションできるんですね。

 

そんなことに今更ながら気付きました。

 

 

もちろん、タンゴに限らず、

ヒップホップもジャズも、

いろんなジャンルのダンスを幅広い世代が踊ってほしいけど、

なかなかそれも難しいのが現状ですよね。

 

 

とにかく、自分の仕事は幅広い世代に向けて、

ダンスの楽しさを伝えていくこと、

タンゴはそのツールとしてとっても優れているんだなぁ、と

再確認した次第です。