「ダンスを言語化する」~タンゲーラメールマガジンより | カキューンの野望

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◆KaQのタンゴへの道 「ダンスを言語化する」
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今週のメルマガにはブエノスアイレスニュースがあります。

その中に「タンゴを記述化する」話が出てきているのですが、

読んでみるとこれが中々大変なことがよ~~~~くわかります。

 

ヒトの身体は、言葉ではなくてイメージで動くんですよね。

言葉を獲得したのは人類史で言うと本当につい最近の出来事で、

それまでは見よう見まねとかジェスチャー的な合図で、

日々の生活が成り立っていたわけです。

 

そしてダンスってその頃の、本能的な行動にとっても近くって、

言葉にするには本当に時間がかかります。

そもそも、ダンスをやっている人たちが言語化しないで

習得しているものなので、

教えてみて初めて自分で気づくこともあるわけです。

 

例えば手を前に伸ばそうとする時、必ず重心の移動が起こりますが、

それをダンスとかスポーツとかをやっていないで意識できる人は

ほとんどいないと思います。

 

でもこれを記述化しようとすると、

そこから説明しないといけない。

これは本当に大変なことです。

 

ところで、

昨今のダンスブームを支えているテクノロジーの発達がありますが、

youtubeに代表される動画サイトの影響は本当に大きいです。

 

自分がダンスを始めた17年前は、

まだ映像メディアはVHSが全盛で、

うまいダンサーの動画というのは苦労して手に入れて、

みんなで崇め奉って繰り返し擦り切れるまで見るものでした。

今は検索すれば一流のダンサーの動画がパッと見れてしまいますね。

テクニックや、特に振り付けの複雑さはこのおかげでだいぶ

進歩したと思います。

 

ハッキリ言うとダンスは言語化するには向いていません。

映像化が一番伝わりやすい。

 

でも一つ問題があって、

音楽や物語に比べて、映像は拡散しにくいものです。

ながら作業でできないから。

(音楽を聞きながら仕事したり、ご飯食べながら新聞読んだりしますよね)

 

結局映像化したものを、時間を使って集中して、

さらにそれを追体験してもらってやっとダンスって

情報として成り立つのかな、と思います。

 

それでも、昔と今と、どちらがいいかって言われたら、

圧倒的に今が良いですね(^^)

 

環境は整っているので、それを追体験しに来る人を、

増やしていきたいですね。