映画や芸能業界の記事を読んでいたら気持ち悪くなってしまった。その気持ち悪さを解消する手段として文章が書きたくなったので、こうして夜中にブログを書いています。
まず、私は映画を見るのが好きです。
んでもって、人によっては結構キツイ内容のものが好きです。エログロナンセンスとか。ファンタジーとかサスペンスも好きだけど、割とマニア向けな作品がすきです。
でもそれを楽しめるのってあくまでも「フィクション」だからで、本もそうだけど、それが架空であるからこそエンターテイメントになりうる(※)。誰しも想像するのは自由だし、それは悪いことじゃないはずだから。
(※…フィクションだけではなく、歴史的な悪事とか事実をまとめた本もありますよね。実際自分は興味があるのでそういうのを何冊か持っていたりもします。でもそれイコール出来事を肯定しているわけでは無いし、かと言って既に起こった過去のことをグジグジほじくっても事実を変えることはできないし…。とまあ色々書くことはあるカモなのですが、この辺をわかりやすく言葉にまとめるのはめっちゃ難しいので今回は割愛させて下さい。)
あと、個人的には現実ではしてはいけないからこそ、お話の中では許しておく必要もある気がします。人間に余白を残すというか…。全てを禁止してしまったら余計甘美なものに感じてしまう人が出てくる気がするので。
何はともあれ、とにかく、行動に移してしまったらそこで終了なんですよ。そんなのは面白くもなんともないわけです。
でも、クリエイティブ側の人でそこの境界線が壊れちゃってる人って多いんだなぁ…と、連日出てくる告発などを見ていて思いました。
自分としては作品は嫌いじゃなかったから、そういう形で汚されてしまったことが(しかも作者自身の手によって)とにかく残念でならないし、こうなってしまうともうその人の制作物を見たいとは思えなくなってしまう。
なぜ、作品づくりの可能性を、クリエイター側が殺していくんだろうか。
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音楽業界は芸能業界とは違うけど、近いところには存在しています。なので似ているところもあると思う。
私は物事をハッキリ言うタイプだし、自分を殺してまで仕事をしたいとは思わないから、大きな問題になる前に逃げてこれているけど
それでも、嫌な経験というのはあります。
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元TVの敏腕プロデューサー(これも自称してるだけで本当かどうかはわからない)が主体となっている、とあるイベントで演奏をするという企画。
私は共通の知り合い経由で依頼を受けたのですが、その人は昔から知っている人だったしある程度信頼していたのでお引き受けしました。
いざ初合わせに行くと、その日初めて会ったプロデューサーから初っ端
「おまえブスだね」「なんでもっとおっ●い見える服着てこないわけ?」
と言われる。・・・え?
その後も耳を疑うような言葉がPのくちからポンポン飛んでくる。
衝撃すぎてポカーンとしていたけど、だんだんと腹が立ってきたので、休憩時間に依頼人に「どうなってるんですかこれ!酷すぎます!」と訴えましたが、その人は「ごめんね〜ちょっと我慢してね〜」しか言わない。は?
その人もプロデューサーに罵倒されていたけど、ロボットみたいにペコペコ。いい年いってる大人のそんな姿見たくなかったし、そんなのは見せるもんじゃない。親が見たら泣くぜ?
声をあげたところで依頼人は守ってくれないし、なんなら私の目の前で蹴飛ばされてるし(これは比喩でもなんでもなく、実際に蹴られてた)何この地獄絵図?誰ひとりとして幸せじゃない。なんでみんなで不幸に向かって猛進してるのか。世界が歪みすぎている。
あぁ、こうやってDVがまかり通ってしまうんだなぁという妙に冷静な感想と、業界の汚い部分を目の当たりにしてしまったショックで、その日は家に帰ってワンワン泣きました。
ちなみに、超ありがちな流れで、合わせの後はそのままプロデューサーの接待のような夕食に付き合わされました。いかに俺が凄かったのかという話を聞かされ、少しでも思うようなリアクションが返ってこないと怒鳴られる。
あんなに美味しくないご飯はじめてだった。
私はこれ以上罵倒されたくない一心でなんとか笑顔を貼り付けてその場をやり過ごしましたが、上手く返答出来なかった子はそこで首を切られていました。リハーサルして食事にも付き合わされたのに、ギャラはゼロ…どころか、心の被害を考えたらマイナスすぎます。もう意味がわからん。
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これ、昭和の話じゃなくて何年か前に実際にあった話なんですよ。その辺のホラー映画より全然怖い。
こちらがどんなにオカシイと思っても、渦中の人たちにとってはそれが日常だから、告発されたりしても心底?????なんだなって知りました。だからネットの記事とかで加害者が全然謝りもせずに、逆に被害者を脅していたりするのを見て、あー周り全部腐ってるとそういう思考になるよねーって思います。最悪の純粋培養。
慣れって怖い。麻痺って怖い。支配って怖い。
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この件以降この界隈の人たちとは縁を切ったので、これが人生暫定1番最悪な仕事だったけど、ここまでいかなくても嫌だった事、気持ち悪かったことはたくさんあります。
別に女に生まれて嫌だとか損だとか思ったことはないけど、肉体的な弱さを悔しく思うことはあります。私なんて背も低いし、顔も童顔でそもそもなめられやすいから。もし筋肉隆々の180センチぐらい身長があるボディだったら、こんなこと言われないんだろうな。
これは音楽とか仕事とかに関わらず感じます。駅でわざと体当たりしてくる人も、電車やバスで身体を密着させてくる人も、私が強そうな見た目だったらそんなことしないんでしょう。
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色々語りましたが、そもそも音楽家は人前に出るお仕事ですし、ある程度のことは覚悟も想定もしています。そんなヤワではないので心配しないでくださいね( ´ω`)
SNSを使う各々のリスクとかもあるけど、でも、そういうのとは別の、一方的な事故みたいなことだったり、何かの捌け口の対象とされたり、性を搾取されているんだなと感じることは、これからの時代無くなってほしいなぁと切に願います。
ハラスメントに過敏にはなりたくないけど、間違っていることはNOと言える世界であってほしい。
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4月は若い音楽家の卵がたくさん生まれる月。
希望を持ってこれから音楽をしようとしている人たちの未来を汚されないように、私にできることをしていけたらなぁと思いました。老婆心ブログ。
岩崎花保