『週刊 徳次郎商店 8月 18日号』 | <* 和食をデザイン!*>

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針の穴を通すように「旨さ」の、その一点を突く感覚。
この道 30年の私が贈る食の提案!
『あなたの日々の食事を 2ランクアップさせてみせましょう!』

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【割烹 逆瀬川 川上】メールマガジン    
  『週刊 徳次郎商店 8月 18日号』
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今週は、ゆる~い題材で・・・

 ━【テーマ】━━━━━━
  ★ 煮抜き(にぬき)
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▼″ 中学生を迎えて ───
今月の上旬に当店で、料理教室を2回 開催しました。
それは、宝塚市主催の『グルメアカデミー』という企画に当店が参加したものです。
参加者募集チラシには『板前が教える 天ぷらの上手な揚げ方』と うたいました。(笑)
市の企画なので、中学生も参加してくれまして・・・

▼″さてさて、中学生には、どのように?───
ご自分の中学生時代を思い出してください。
「火を通す」って意味を理解できたでしょうか?
少なくとも私は、学生時代に料理なんてやったことなかったので「?」です。
この日は、中学生に「天ぷら」を教える事となりまして・・・

▼″ 料理は「理科の実験」と同じ!───
まず「火を通す」という概念を、『茹で玉子』を題材にして説明しました。
天ぷらを習いに来たのに(笑)
鍋に湯を沸かす → 生卵を投入 → 10分後に取り出す <出来上がり!>
では、6分後に取り出したら、どうなっていましたか?

▼″  答え:半熟玉子 ───
湯に入れられた卵は、表面から徐々に加熱されて行きます。
湯に入れて10秒後は、まだほとんど「生卵」の状態です。
そして、その中心部まで「完全に加熱される」までの時間が10分です。
これが「火が通った」状態で、もう「生」ではありません。
さて、これを「私は料理が下手だから~」という人がチャレンジすれば?

▼″ 結果は同じですよね! ───
熱湯で生卵を10分間茹でましたが、私は料理をやったことがなかったので、
半熟玉子になっちゃいました!
・・・あり得ません(笑)
私がやろうが、中学生がやろうが、道場六三郎がやろうが、必ず『茹で玉子』が出来上がります。
『調理は科学』なんです。誰がやっても「同じ結果を生む再現性」があります。

▼″ 前置きが長くなりましたが・・・ ───
なんて話をしながら、天ぷらの料理教室が始まるわけでして・・・
でもコレって、私としてはとても重要な事を伝えているつもりです。
「天ぷらは難しい」「私はいつも失敗している」「美味しいと褒められたことが無い」
これらの固定概念を突き崩すためには、「茹で玉子」も「天ぷら」も、
理科の実験と同じだと、言い切る必要があると考えます。

▼″ 彼ら、彼女らは?───
この教室に、中学生が4人参加してくれました。
彼らに「加熱」の概念を伝えられたのか心配ではあります。
これをきっかけにして、お母さんのお手伝いや、将来の夢が出来たらいいなぁ。

もちろん、料理教室の最後には申し上げましたよ。
『調理』は科学だけど、『料理』は食べる人の事を思って美味しく作ること!って。


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■『えっ、どうして?』のコーナー!
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《Q》:テーマが『煮抜き』って?
《A》:『煮抜き』は、「茹で玉子」のこと!
《考え方》「京ことば」なのか「関西弁」なのか解りませんが、
西の文化として、「茹で玉子」のことを「煮抜き玉子」と言います。
おそらく、京料理の世界などで、「半熟玉子」と区別するために
生まれた言葉ではないでしょうか!


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■お盆は休まず営業しました!(笑)
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なので、8/19(土)・20(日)は休ませて頂きます!(笑)


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【徳次郎こと 川上修】