私がまだ学生の頃なのでだいぶ昔の話だが、従兄弟の結婚式に招待された。
会場の中にツルツル素材のヤマブキ色のドレスにバックルがでかいちょうちょの太い黒ベルトをし、デカい網目の網タイツに厚底のハイヒールをはいた人がいてびっくりし、一瞬で私の心を奪ばった。
それは私の従姉妹であった。
…それ、いったいどこで買った!?
式が始まり、いとこで同じテーブルを囲む。私は父とそっくりで父方のいとことも顔が似ている。ヤマブキドレスのいとことも歳が一緒で双子と言われていたし、同じ中学のいとことも姉妹と思われていた。
ドキドキしながらヤマブキ色のいとこに話しかける。
「ひさしぶりー。仙台の服飾の専門学校行ったって聞いたけど、ドゥー??」
「…うん、後悔してる。やっぱり服飾は東京だよ。機械も最新のやつ置いてたりとかさぁ。」
えーーーーーーー!そのドレス着て言う!?
とか本当に失礼なんだけど、話すほどにドキドキした。
東京の大学に行ったいとこもホストみたいな?GRAY?みたいな髪型になり、眉も細く、ツルツルの紫のシャツをジャニーズのように胸まではだけて着て、なんか羽のついたネックレスをして様変わりしていた。
その時の写真を旦那が見つけ、「うわっ!なにこのそっくりな人たち!!きもっっ!!」
と言ったのである。
やっぱ似てるんだなー。
あとで聞いた話だが、いとこのヤマブキドレスは自分で作ったものらしい。
忘れられない思い出である。