それはいちかさん(仮名)が大学時代の話です。
当時演劇サークルに所属していたいちかさん(仮名)は、公演が近づくと夜遅くまで練習が行われるということで、帰るのがめんどくさくて時々部室に泊まることがありました。
部室はおそらく築数十年の2階建ての建物の1階にあり、東西だか南北に伸びた建物で、階段が建物の中ではなくて外に取り付けられていました。
階段は登るとカンカンと音がなる上、2階の廊下を歩く音なども聞こえる、防音性能がひどく低い建物でした。
それは夏の気怠い暑さが続くある夜のことでした。
その日はいちかさん(仮名)ともう数人で、仲良く部室に泊まることになりました。
夜の11時ぐらいだったでしょうか?
巡回に来た警備員さんがカンカンと音を立て階段を登り、2階を見回った後(2階の廊下を歩く音が聞こえた)反対側の階段からまたカンカンと音を立てて降りて行くのが聞こえました。
しかし、すぐに音は聞こえなくなったし、その時はあまり気にしていませんでした。
しかし、それからしばらくして、また同じ階段からカンカン・・・カン・・・カン・・・みたいな感じで音が聞こえてきたんです。
そこで奇妙なことに気づいたんです。
さっきの音が警備員さんであれば、廊下を歩く音、階段を降りる音がするはずなのに音はしなかったんです。
それなら部室の扉を閉じる音が大きく響くはずなのに、それもありませんでした。
他の人たちも奇妙に思い、ちょっと上の階を見に行ってみようかという話しになったんです。
そして、みんなで部室を出て、すぐ外にある階段を登ろうとしたその時-
と、上の階の扉を思いっきり閉める音が響いたんです!
いちかさん(仮名)たちは血の気が引いて部室の中に急いで逃げ戻り、寝れない夜を過ごしたそうですが、その後も何度も階段をカンカンカン・・・カン・・・カンカンと登る音だけが聞こえたそうです。
それでは
今回も最後までありがとう♡
バイバイ!またね♡
Salut(サリュ)♡