『ゴースト・トロピック』
これは、ベルギーはブリュッセルに暮らす一人の移民女性ハディージャの長い一夜を描いたお話。
物語はハディージャが仕事で空けていた自宅で、日が暮れていくのを映しながらハディージャの独白が流れて始まるよ。
企業の清掃員として働くハディージャは、夜遅くまで働き終電で帰路につく。
しかし、ついつい眠ってしまい・・・
目が覚めた時には最寄り駅を過ぎていて、終点まで来てしまっていたんだ。
(確か娘だったかな?)に電話をかけて迎えに来てもらおうとするんだけど、連絡はつかない。
仕方がないから冷えきったブリュッセルの街中を
とぼとぼと歩いて帰ろうとするんだ。
そうだ、タクシーを使えばいいじゃない!と、途中で見つけたショッピングモールのATMでお金を引き出そうとするんだけど
「今日はもう閉店だ 出直してきな」
と、警備員から門前払いされてしまう。
「と言いたいところだけど、特別だぞ」
と、中に入れてもらえるんだ。
結局残高不足でお金は引き出せなかったんだけど
トイレも貸してもらえたし、すぐ側に夜間バスの乗り場があることも教えてもらえたし、
「これか?そう、こいつはバニラだ」
と、警備員から愛用のベイプのフレーバーも教えてもらえたし無問題!
早速発車待ちしている夜間バスに乗り、ほっと一息つくハディージャだったけど、運の悪いことに夜間バスは突如運休になってしまう。
仕方がないのでまたハディージャは
とぼとぼと歩き出す 家はまだまだ遠い
途中でハディージャは路上で眠るホームレスのおじさんと、おじさんに寄り添う汚れたもっさりわんこと出会う
ハディージャはしばらく様子を見ていたんだけど、おじさんの様子は少しおかしい。
おじさんに声をかけたハディージャは救急車を要請し、おじさんは搬送されることに。
そしてあとに残されるは汚れたもっさりわんこ
ハディージャはまたとぼとぼと歩き出す 家はまだ遠い
そんな感じで色んな人との最初で最後の出会いと別れを描きながら、真夜中の帰路を辿るハディージャの姿を描いた帰宅ムービーだよ!
いや、この映画を表すのにこれほど適切な言い方はないね!
まあもう少し付け加えるなら、真夜中の帰宅という名のロードムービーかな?
それがさ、マジで何も起こらないんだ。
ただただ淡々と家路につくハディージャの姿を描き続けているんだよ。
実際眠くなったし、何度か意識が飛びかけたw
ただ、つまらなかったからってわけじゃなくて寝不足だったのと、この前に観た
『殺人鬼の存在証明』
で、けっこう体力もってかれていたからねw
作品の雰囲気はすごくよかったし、間違いなくわたしは好きな感じの作品だったよ。
まあそうだけど、信じてもらうしかないかなw
コンディション抜群ならもっと楽しめたとは思うよ!
で、何も起こらないとは言ったけど、実際は色んなちょっとしたことが起こるんだよ。
いちか的には
途中で立ち寄ったコンビニからの一連の流れが好きでした
このコンビニ店員のおねーさんがめちゃくちゃいい人なんだよね!
初対面のハディージャを車で送ってくれることになるんだけど、車内で
「ごめんなさい 今日は疲れていてあまり話せなくて」
何て言うんだよ。
ハディージャも「気にしないで」って言うんだけど、おねーさんは
「でも車の中では会話を楽しまないと」
なんて言って、何だかんだけっこうしゃべってくれるんだよね。
そんな感じで、最後までゆったりとした帰路という旅が続いていきます。
公開からけっこう日にちが経っているようなので上映終了しているところも多いと思います。
ですが機会があればこの映画を観て、普段何気なく行っている帰宅という時間を楽しんでみるのもいいんじゃないでしょうか?
ちなみにマシュマロちゃん、ハディージャの旦那さんは亡くなっているんだけど、この映画ってまるで誰かの視点でハディージャを追っているようにも観えなくないんだよね。
つまり、ハディージャの亡くなった旦那さんが・・・
(*´艸`*)
ハディージャをそっと見守っていたのかも・・・
ひょっとしたらそんな見方もできるのかもしれませんね。
それでは
今回もありがとうございました♡
バイバイ!またね♡
Salut(サリュ)♡