先日、内田有紀結婚が報じられたが、僕はその時、ハートは盗まれた気がした
というのも、1994年、彼女のデビューシングルTENCAを取ろう! -内田の野望-をかっぱ三郎が発売日当日に購入したのは有名な話である。
「初回購入特典のテレホンカード(死語)が欲しくてね」
かっぱ三郎は、かつて僕のインタビューにこう答えたことがある。
「彼女の楽曲もとてもクールだったよ!有紀のロックに対するこだわりが感じられる曲だね」
聴き手に不安を与え、まるで儀式の幕を開けるような重苦しい内田有紀のサウンドは、その後のBlack Sabbathが築き上げる幾多の伝説へのプロローグであるかの如く鳴り響く。
結婚報道を受け、かっぱ三郎はひどく落ち込んだ様子だとも報じられた。いわゆる有紀ロスである。
そんな中、かっぱ三郎がギターを購入したとの話も舞い込んできた。グレコのスーパーリアルEG-900である。
やはりその時、ハートは盗まれたのである。それより僕が驚いたのはかっぱ三郎が所持している2本のギブソンレスポールの内1本を売却しての購入だという事だ。
ギブソン(本家)を売却しグレコ(偽物)を手に入れる。一見、端から見れば愚行なのだが
「あのギブソンは私が所持しているいくつかのギターの中で最も音が良くなかったんだ」
「本家か偽物か?より使えるかどうか?が重要だという事実に向き合わなければならない」
「残念ながらギブソンは失ったが、購入時より10万円程高く売却出来たのは計算外だったがね(苦笑)」
目の前の買取金額が受け入れられず鳥肌とかが勃つ感じ。これがロックンロールだ。ルーズだが、完璧である...
ちなみにスーパーリアルといえばスーパーリアル麻雀が一般的だが
その伝説的脱衣麻雀を彷彿させるグレコのネーミングセンスにも注目されたい。
「売却したギブソンより優れているのはアンプから音を出した瞬間に確信したよ」
「負けた!と思った時、気付くと私は一枚ずつ脱いでいってたんだ」
「スーパーリアル、という名にリスペクトした。という意味でね(恥笑)」
AC/DCの脱衣麻雀における評価は英米のそれに比べたら極端に低いといえるだろう。その最大の原因は、AC/DCが配牌時点で役満テンパイ攻撃を主体とするイカサマ型のロック・グルーブだという点だ。
そういえば以前、グレコEGF-850を所持していた事もあるそうだが、全く使い物にならなかったという。
EGF-850に付いていた純正ピックアップ(PU-2)を安物に交換して売却した、と言っていたのが印象的である。
この行為はギリ犯罪では無いにしろ、モラルに反する事案だとする向きもあるが
「某デジマートに出品されていたが、すぐ売れたようでね」
「商品説明に記されてないし、出品店舗もこの件を隠蔽してるのは明白だ」
「購入者には気の毒だが、ネットでギターを購入してはならないという教訓になっただろうね」
「まぁコロナ禍以前の事案なので時効だし、購入者も今売れば当時の購入額より高く売れるはずだよ!」
「というか今更こんな話をして私に何を言わせたいんだ!?謝れとでも言うのかい!?」
「(勃ち上がって)もうこの話は終わりだ!帰ってくれ!」
驚異的な逆ギレである。延髄のあたりを金槌で殴られて呼吸が止まってしまうような衝撃である。 『Kiss Of Death』-何故、こんなにも激しく、荒々しく、そして荘厳な開き直りを演出せねばならなかったのか。
ゲイリーの音楽性には逆ギレが大きな影響力を持っていたが、その基本と応用が開き直りという形でここに表現されている。オリジナルの楽曲はモダンでありながらも、そのパーツすり替えで売却という形態が歴史を語り、そして心の琴線とかを優しく刺激していくと断言する。





