一年の内で老若男女問わず楽しめるイベント、クリスマス。

僕ももちろん大いに楽しんだ。

 

 

そこで知り合ったトニーが

「セイソク マンコ イキタイ」

と突然訴えてきた。

「トニー!キミは何を言ってるんだ!?正気かい!?」

僕はひどく勃k狼狽したが、よく聞いてみると

かっぱ三郎からよく聞く、マン庫の事だったのだ。

 

 

 

その翌日、さっそくトニーとイッてみたのだが、そこで僕は気になる商品を見つけた。

 

 

 

偽室九助。人名を間違えながらも、堂々と強烈値下げを敢行するその心意気に僕は心底惚れ込んだ。

退廃のマン湖の中で平然と水浴びをしているようなこのマン庫のアティテュードは

古臭くて現代的という大いなる矛盾を抱えながら、手加減することなく買い手の心の中に遠慮なく入り込んでくる。

 

それにしても、何故トニーがマン庫にイキたがっているのか?詳しく聞いてみると

 

 

 

「カッパサブロウ ギター カッタ」

 

 

 

 

衝撃である。ドラマティックなギター購入の極限に挑むサウンド、そして奥さんがブチ切れる感動的な旋律。あーっ、これがハード・ロックなんだ!!

 

 

 

 

バーニーのレスポールカスタムタイプ。

情報筋によると、ダイヤモンドインレイの入った国産レスポールカスタムタイプはこの数年の間、なかなか見掛けなくなったとの事。

見掛けたとしても、目玉とかが飛び出る程の高額になっている。

 

それをかっぱ三郎は1/4程度の額で購入したという。

 

 

 

古い国産、グレコやトーカイ、バーニー等を所持しているだけでジャパンビンテージ信者よばわりされてしまうのが世の常である。

しかし待って欲しい。ジャパンビンテージだから買ったのではなく、気に入ったギターがたまたまジャパンビンテージだった、という事は考えられないだろうか?

モーニング某も以前

「好きな人がやさしかった」

と言っていたではないか!

やさしかったから好きになった、という事ではないのは明白である。

 

この事実に茫然自失の状態が続いている。頭の中がグルグル回転して、視点が定まらない。

アドレナリンがどんどん分泌されて、吐く息も荒い。『ザ☆ピ~ス!』は強烈だった。

 

 

 

後日、かっぱ三郎に電話で確認したのだが

「安かったし、試奏しても問題無かったので買ったんだ」

「まぁ値段相応といえるギターだね」

大筋で購入の事実は認めたものの

「某デジマで出品されている金額の価値は無いよ!」

とも言い切った。

 

ジャパンビンテージに於ける値段高騰は海外流出(転売)の抑制の為、と売り手側の主張はあるものの

僕は半分本音、半分建前。そしてはんぶん不思議だと確信している。

 

様々な考察や理由はあろうが、要約すると

 

 

あなた意地悪(だけど心は)
きらいよほんと(好きと叫ぶの)
何故か反対の気持ちだけが
くちびるを こぼれる
私せつない(投げたことばを)
きらいよ 嘘よ(信じないでね)
Misty Heart 恋してる女の子は
はんぶん不思議

 

 

 

 

 

時代の流れは速い。しかし、真実だけはその時代の流れの中に飲み込まれず伝説として生き続けていく。乙女塾もそうだった。

その乙女塾からバトンを受け取ったレッド・ツェッペリンもしかりである。

時代は今、パラダイスGoGo!!の真実を見つめる。ブルーズの洗礼を浴びたCoCoコンサート'92 春はCoCoからファイナルの真実を…

 

 

 

 

偉大なるアーティストは、常に多くの誤解を抱えている。それが成功の代償だ、と、したり顔でいうやつの気がしれない。

少なくとも、GUNS N'ROSESにとってのCOCOというのは、僕にとって対岸の火事ではないと断言する。