俺は
これから
お前たちを
殴る!
これはかの名作〝スクールウォーズ〟の名言なのだが
この言葉はかっぱ三郎も例外ではないだろう。
以前、かっぱ三郎のアルバム『大雨の中、お前か』レコーディングに立ち会った際
「とても面白い本があるんだ」
と一冊の本を見せてくれた。
とても僕と似ている人物がこの世に存在する事に非常に驚いた。
これが俗に言うドッペルゲンガーであろうか。
しかし、ほんの少しだけ物申すなら、僕の方がわずかながら男前の気がするのだが
これは僕自身のプライドがそうさせるし
逆に名前もよく似た彼が僕の存在を知ったらば
彼も同じ事を思うに違いない。
これぞまさ(政)にドッペルゲンガーである。
実は彼の事も書籍の内容もよく知らないのだが
かっぱ三郎によると
「BURRN!というメタルに特化した雑誌を若い頃に毎月購読していたんだ」
「ただ、たまにマジで興味無い記事しか載ってない事もあってね(苦笑)」
「しかし、コラムは毎月楽しみに読んでいたよ!」
「そのコラム集がその本なんだ」
そのブーン!とかいう雑誌を僕は存在すら知らなかった。
かっぱ三郎は続けて
「今は絶対買わないんだが」
と前置きした上で
「表紙のメンツが少し疑問でね」
先月号はマイケルシェンカー
今月号はミスタービッグ
「私が読んでいた頃とあまり変わらない気がするんだ」
伏し目がちにかっぱ三郎はため息をつき
それから2~3分間、沈黙が続いた。
そしてかっぱ三郎がその重い口を開いた。
「以前、メタラーを自称する女子と出会ってね」
「どんなバンドが好きなの?と聞いたんだ」
「ミスタービッグ!その女子は喰い気味にそう答えたんだ」
「個人的に、彼女のいうバンドはどう考えてもメタルとは呼べない気がするんだ」
「とても悩んだよ!某ボンジョビも私はそう思うんだ」
「そう考えてる内に私のミスターがビッグになってる事に気付いてね」
METALLICAの良質の進化は、正しくミスターがビッグになるというモノを把握・理解していたことを根幹としている。
ラーズ・ウルリッヒに
「君のミスターが世界で一番のMETALLICAファン」
だと言った事が、我ながらこの切り口はなかなか面白いと思った。
「話は変わるが、私が過去リリースしたアルバムも好評のようでね」
「この2枚のアルバムが何故か未だにヒット中なんだ」
「最新アルバムよりアクセス数が多い日もあってね」
「次もお前かに関しては、ハイスクール時代のガチホモとの想い出話なんだ」
「そんな昔の話が今でも愛読されてるのは」
「BURRN!の表紙が昔と変わらないのと同じ事なのかも知れない」
ブログそのものの栄養素たっぷりの充実した質感、個性の凝縮、外部へと膨張し続ける圧倒的なまでのエネルギー。
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【’24.12.7 伊東性測/SEI-ITOH】