今秋11月、
麻布区民センターで上演する「母」では、
またまた客演者を探さなければならないようだ。
これは弱小劇団の宿命のようだが、
本当は自分達だけでつくれればそれに越した編成はない。
しかし、他からの息吹を感じたいし感じさせてあげたいという思いもある。
素晴らしい客演者に出会ったときの喜びは、
すてきな作品に出会った時と同じ感動を覚えるものだ。
役者も作品も同じ生きざまと可能性をもっているのだろう。
どうにでも変化し成長する、何と出会い何を感じ、何を吸収するか、
それによって、よくもなれば悪くもなる。
原作は三浦綾子の名作である。
この作品ほど「いのち」を感じる作品に出会ったことがない。
今回で、再演30回目を数える節目の公演でもある。
これまでは「やりたい」と名乗りを上げた人は殆ど無差別に参加してもらった。
が、今回はセリフを読んでもらうことにした。
弔問に訪れた支持者を解散し検束するために憲兵が・・・
プロフィールはどうでもいい。
写真もどうでもいい。
つまり、経歴や見栄えはどうでもいい。
その感性と知性に触れたい。
そんな気持ちで、出演者を求めています。
オーディションといえるかどうかわかりませんが、
まともに、作品と役とに取り組みたい方で、
何よりも、真正面から自分と、向き合いたい方。
「そんな条件をつけると応募者はいないよ」
と言われました。
「それでも・・・」という応募者がいないとも限らないじゃないですか。