義弟がガンの治療中のため、
例年とは異なる墓参りになった。
抗がん剤の投与を受け、
退院したのだが、胃の調子がよくなく、
体力の衰えもあり、
2時間を越える墓参りは無理だろうということになったらしい。
勿論ぼくより若いのだから、
何とか回復して欲しいと思っているがどうなのだろう。
これまで、他人事だと思っていたガンも、
身近な者が発症したことで、
いざという時の準備は必要なのだと痛感した。
赤字続きの芝居で、様々な保険もすべて解約し、
何の備えもないでは、すまないのかもしれない。
父を「昭夫ちゃん」とか「親父」と呼ぶ息子と娘だが、
2度目の抗がん剤治療に大反対をしていた。
ガン治療にはならないというのだ。
今日は元気な誰でも、
手を合わせた墓に一歩一歩と近づいているのは間違いない。
「いつまでもあると思うな親と金」
という戒めがあるが、
「いつまでもあると思うなその命」
・・・このことを今までになく感じた墓参りになった。