オーディション | 演劇人生

演劇人生

今日を生きる!

「明日オーディションに行くんですが・・・」

電話が来た。

しょぼん「1年ぶりのドラマです」

にひひ「いいじゃないか。通ればいいね」

しょぼん「でも時代劇の女剣士なんです」


お芝居も時代劇などしていないし、

最近は習った居合いも忘れているし・・・

セリフも読まされるらしい。


・・・そういえば、

彼女は初見が苦手だったし、

タイプとして緊張し易かった。

不安で電話してきたというのだが、

誰かに打ち明けて安心したいのだろう。


人間であれば緊張するのは当たり前で、

しない方が可笑しいので、

緊張を楽しめればいいのだ。

そうは言っても、

当事者には毒にも薬にもならない。

だったら、

ラブラブ!「緊張して死にそうですので」

蝿のように手を擦って、

ラブラブ!「やれうつな、蝿が手を擦る足を擦る」

それで手でも打って、

ラブラブ!「はい、よろしくお願いします」

くらい言ってみろ・・・というと、

しょぼん「それで直りますか?」

むっ「直らないさ」

しょぼん「冗談じゃないですから」


それで直りますかと聞いてきたように

緊張を忘れたり、しなくなっては駄目なんだ。

僕等の仕事には、緊張することが必要なんだ。

あとは、何の課題を与えられても、

きみがどう演じるかをみたいので、

粉飾した嘘の君を見たいわけではない。


精一杯の君自身でいいのではないか。

ぼくは君はいい女優だと思っているよ。

「ありがとうございます」

の言葉で、電話は終った。


ま、通る通らないは問題ではない。

彼女が、どう成長するかが問題なのだビックリマーク