上空を秋雨前線が移動している。
南では大型台風が二つも生まれた。
稲刈りの済んだ後なら影響も少なかろう
と思うのだが、温暖化の影響に違いない、
その規模が尋常ではない。
人々の生活を根こそぎ
そぎとって行くようになっている。
NHKで、1975年から1980年初めまで
続いた環境番組がある。
「みどりの地球」という学校放送番組だった。
スタッフの一人に、
「この番組は、NHKでは外様なんです」
と言われたことがある。
理由は簡単である。
高度経済成長期に、
利便性と豊かさを求めることに
警鐘をならすような一面があったからだ。
豊かさとは何か・・・
食べたいと思うものは直ぐ食べられ、
欲しいと思うものは直ぐ手に入る。
行きたい所には直ぐ行けて、
有り余るものは捨てればいい。
それを満たすには・・・
大気や河川は汚れ、
海へ垂れ流した汚染物質で
変形した魚が生まれ、
水銀を蓄積した魚が出回ろうが、
自分さえ食わなきゃいい・・・
飲まなきゃいい・・・
セイタカアワダチソウや外来タンポポに
ススキや日本タンポポは追い払われ、
家畜や養殖魚は抗生物質を飲まされた。
そんなものは貧乏人が食べるもので、
自分が食べなければ構わない。
山は削られ、交通網は張り巡らされ、
CO2の排出で空気は汚れた。
そんな空気を吸うのは貧乏だからだ。
うちには空気清浄機もあればエアコンもある。
最近の天災は人災の果てに生まれたものが多い。
その犯人は「人間」・・・
つまり、ぼくもその犯人の一人だ。
エコを口にして善行を積んでいるつもりでも・・・
それは罪滅ぼしの必要に気付いただけ・・・
遅まきながら・・・
やっとエゴではなくエコの必要性に
気付かされたのだ・・・