三浦綾子昇天10年・・・10 | 演劇人生

演劇人生

今日を生きる!

「ケイトンズヴィル事件の九人」

は終った。

「・・・で、有吉佐和子さんとは?」

よく聞かれる。

数年の付き合いはあったが、

大樹の陰では

上手く生きられない癖があるようで、

ミュージカル公演などを誘われたがお断りした。


その後、

世界で悪名をとどろかせていた海賊が

一人の少女に出会い、

美しさや悲しみを知ることで

良心に目覚めていく姿を描いた

「海賊オーロカーナの冒険」を上演。

大赤字をつくった。


青年劇場に

「ロミオとジュリエット」の大公役で客演したが、

劇団鬼の演を結成し、

山之内久氏の「若者たち」を公演。

劇団内の色恋沙汰で嫌気がさして退団。


・・・こんな回り道の後、

「表座ブロードウェイ」の

主宰者、三園ゆう子氏と会い、

今の劇団アドックを結成した。


その結成準備として、

足尾銅山の鉱毒と闘い抜いた

田中正造とその妻の夫婦婦愛を描いた

「何とて我を」を上演した。


そして2000年10月、

劇団アドックを結成した。

旗揚げ作品として、

三浦綾子作「母」と

芥川龍之介作「雛」の

二作が候補に上ったが、

後者に決めた。


(続く)