ブログネタ:おススメラーメン屋教えて!
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きのうラーメンを食べた。
あえて店名は言わない。
不味いからではない。
教えたくないわけでもない。
たかがラーメン屋で食べたからである。
僕はラーメンばかりではない、麺類は大好きだ。
ラーメンを初めて食べたのは神田錦町だった。
高校時代のことである。
「こんな美味いものがあるのかァ…!」と感動したものだ。
半世紀以上も前の話だ。
それが縁で、昼休みの時間に店の手伝いをさせてもらい、
ラーメン1杯をご馳走になることにした。
半年は続いたが、
その後は酒饅頭に浮気をした。
やはり学校の近くに、
湯気をもうもうと立てて、大きなセイロで酒饅頭をふかしている店があった。
それを食べて味を占め、
昼休みの4~50分、手伝いに来るから、
一回に3個の饅頭をもらう約束を取り付けたからだ。
この店は気に入った。
コロッケを挟んだコッペパンももらえた。
卒業記念のスナップ写真に、コック帽をかぶった我輩が収まっている(はずだ)。
これで、お茶があれば昼飯はOKだった。
おかげで、家から持ってくる弁当は3時間後の休憩に完食できた。
その後、大学へ行っても社会に出ても、
このシステムは出来る限り継続した。
大学では、定職屋に渡りをつけて、
芝居をする時には、サンマ定食の10人分の差し入れだのが
楽屋に届く時もあった。
社会に出てからは、
青山1丁目にある中華料理屋で手伝った。
昼食は無料、餃子1人前プラスの条件だった。
その後は、ビールでも何でもOKになったが、
そのうち倒産して、オーナーは代々木へ移ったとか何とか聞いたが消息が途絶えた。
この時に聞いた親父のことばが忘れられない。
「ラーメンと餃子は儲かるよ。
10円(当時)の元手で300円稼ぐんだから。
あなたにビールもおごってやるよ。
台湾から持ってくる金を売ってくれれば、
ラーメンどころでないよ。家建てるだけ儲かるよ」
こんなことを言われたのを覚えている。
日本蕎麦、うどん、そうめん、ラーメン、焼きそば(炒めそば、固焼きそば)、パスタ、ビーフン…
等々麺類大好き人間としては、願ってもないお付き合いだった。
更にもうひとつ…
今は亡き名優で名演出家の宇野重吉さんの話だ。
北海道出身の俳優の一人が、
さっぽろラーメンの自慢話をしたことがある。
途端に宇野さん、
「バカ、ラーメンは福井だよ。福井より美味いラーメンありゃしないよ」
その後、福井に行くチャンスがあった。
「先生、何処のラーメンですか?」
と聞いた。
「福井なら、何処のラーメンでもみな美味いよ」
結局は、ラーメンに限らないのである。ジャガ芋だろうがさつま芋だろうが、白菜やキャベツまで、
自分の出身地、福井のものに勝るものはないと言い切るほど、故郷を愛していてのことばだったのである。
これを考えると、
ラーメン店などは、
「あそこが美味い」
「ここが美味い」
と自慢することは遠慮したほうがいいと思うのである。
強いて言えば、
袋入りの生ラーメンを買って来て、
トッピングに、のり、ネギ、メンマ、キムチ、卵、ナンプラー、ラー油、おろしにんにく、生姜汁、黒酢、
焼豚(黒豚ばら肉をタコ糸で巻き、ネギ、人参、生姜、八角等々を入れて自分でつくる)、を用意して
自分でつくればいい。擦り胡麻を少々いれてもいいし、パクチーなど好みの香味野菜を入れるのもいい。
贅を極めるなら、タラバガニの足を焙って入れるのもいいし、イクラをちらすのもいい。
昆布巻きやうな玉、ふかひれ缶を開けてもいいし、帆立の燻製も合う。
健康志向なら、黒酢を多めに入れれば、麻布十番近くにある店の黒酢ラーメンに近づける。
ただし、この場合は細めんがよく似合う。味噌や豚骨は太麺が好きだ。
宇野さんではないが、自分でつくれば、
おすすめラーメン屋は「我が家」になること請け合いである。
ここに生まれる味こそ、
「されどラーメン」ではないかと思う。
お試しあれ!