若手監督らしいみずみずしい尖った作品

キャスト
満島ひかり、遠藤雅、相原綺羅、志賀廣太郎、岩松了
監督・脚本:石井裕也
プロデューサー
天野真弓

撮影:

沖村志宏

音楽:

今村左悶、野村知秋

美術:

尾関龍生

編集:

高橋幸一



作品データ





製作国:

2009年日本映画

配給:

ユーロスペース




上映時間:

112

オフィシャルサイト



ストーリー



上京して5年目のOL佐和子は、目標
もない自堕落な生活を送っていた。ある日、父親が末期がんのため余命わずかだという知らせが入り、一人娘の佐和子が実家のしじみ工場の跡を継ぐことにな
る。しかし工場は倒産寸前で、労働者の中年女性たちからはいびられる毎日。追い込まれた佐和子は、生まれて初めて自分の人生を見つめ直すことになる。新人
監督の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」でグランプリを受賞した石井裕也の商業映画デビュー作。主演は「愛のむきだし」の満島ひかり。




【映画・本 日和】楽に楽しく



※下記ネタバレ注意

若手監督らしい作品ではあると思った。
主人公がどこか人生に悲観的で、屈折していて、人生半ば諦めているところなんか、今時の若者とリンクする。

そんな今時の現代っ子な感じが出せるのは若手監督、現代監督ならではなのかとも思う。

ただ、監督が十年後、二十年後にこの作品を見直してみたとき、正直少し恥ずかしくなるんじゃないかな。

それくらい演出やセリフがしつこく、さじ加減が必要だと感じた。

前回の【百万円と苦虫女】でも書いたが、
下手な笑いやへたなサブカル風味だったら出さない方がいい。

そしてストーリーとのさじ加減が必要になってくる。どこで、笑いをもってきて、どこで締めるか。

そこの見極めは重要だとおもう。



話の内容は
(ミヨちゃんかわいそうに・・・)

と一番に思ってしまった。
あっミヨちゃんていうのは主人公の彼氏の連れ子です。

大人に振り回されてそれでも黙って人生を受け入れるミヨちゃんが不憫で可哀想で・・・。


大人がどんなに理不尽か。そして子供はそのなかで順応に対応していかなくてはならない。




そして主人公佐和子についてなんですが、
面白いなと思ったのが、結局は佐和子は最初と最後で言ってること変わんないんですよね。

【私なんてどうせ中の下の女なんだから人生こんなもんでしょうがない】て。

言ってること、思っていることは前も後も対して変わらない。
ただそれにプラスαで
【仕方がない】→ので【頑張るしかない】
に変わっただけという・・・。


すこーしの前進(笑)
でも少しの前進ととれる思考の切り替えが、佐和子を吹っ切らせてくれたんでしょうね。



そして佐和子が事あるごとに言っている【中の下】という言葉。

監督は佐和子という人物を明確にするため、佐和子に何度となくこの言葉をしゃべらせてますけど・・・。

私は終盤、佐和子がおばさま軍団に啖呵を切って発言しとき。
あとにも先にもあのとき一度だけ佐和子に言わせた方が逆にインパクトがあって良かったんじゃないかと思う。


役者陣はあまり知られてない人ばかりで逆に入っていきやすかった。

満島ひかりはまた今度記事に書くと思いますが【悪人】の役とは全く別の人物像を作りあげています。

満島ひかりの作品は数作品しか見てないんですが、
どんな演技がうまい役者さんにも少しはある【役者の癖】や【演技の特徴】なんかがない女優さんですよね。
その役になりきりあるときは映画の顔として、あるときは映画の一部に馴染む脇役として。うまく切り替えができています。
これからが期待の女優さんですね。





でもこの映画で満島ひかりより光ってたのは
なんといっても【岩松了】
主人公佐和子の叔父役を演じてるんですが

私は目が離せなかったです。(笑)

あんなおっちゃんいるなーな感じがつぼにきました(笑)
あのおっちゃんのおかげで楽しめました。


女性監督が作る女性のための映画














  • 監督
    タナダユキ
    CAST 蒼井優、森山未來、ピエール瀧、竹財輝之助、佐々木すみ江



  • 時間: 121 分







解説:


蒼井優が『ニライカナイからの手紙』以来、3年ぶりに主演を務めた、ほろ苦い青春ロードムービー。ひょんなことから各地を転々とすることになるヒロインの
出会いと別れ、そして不器用な恋を丹念に映し出す。監督は『赤い文化住宅の初子』のタナダユキ。共演者も『スマイル
聖夜の奇跡』の森山未來をはじめ、『ワルボロ』のピエール瀧や『転々』の笹野高史ら個性派が脇を固める。転居を繰り返しながら、少しずつ成長して行く主人
公の姿に共感する。














あらすじ:




就職浪人中の鈴子(蒼井優)は、アルバイトをしながら実家で暮らしていた。彼女は仲間とルームシェアを始めるが、それが思いも寄らぬ事件に発展し、警察の
世話になる。中学受験を控えた弟(齋藤隆成)にも責められ家に居づらくなった彼女は家を出て、1か所で100万円貯まったら次の場所に引っ越すという根無
し草のような生活を始める。

【映画・本 日和】楽に楽しく






下記ネタバレ注意


この映画を見終わって、最初に感じたことは
(あー、女性監督ぽい作品だなぁ)ということ。

私も女性ですし、女性ならではの視点や観点があっていいと思うし、
決して女性が作る作品がだめってことではないんです。


ただこの作品は女性ならではの願望やおしゃれさやらが全面に押し出されてて、それがちょっとあざとく感じるのです。

「はい、はい。わかったから」
て感じになります。

でもこうゆう映画、おしゃれ女子にとっては大好物なんだろうなーとも思います。(笑)

ストーリーは蒼井優演じる鈴子という女性がお金を貯めながら、自分の居場所を求めつつ、放浪するはなし。様々な場所に行きながら最後に訪れた土地で森山未来演じる青年と出会い、恋に落ちるが・・・。

ラストはちょっとしたサプライズになっていて、そこにやられてしまう人も多いかと思います。

でも結局こういう雰囲気映画て実際のところ何も残らない。


鈴子の成長物語にしても弱いし、恋愛物語にしても。
個々のエピソードはいくらか面白い場面もあるんですが・・・。
日本の若手監督の映画てなんかみんな雰囲気が似てますよね。

ちょっとギャグ入れて、ちょっとおしゃれに、ちょっとサブカル的に。

でも結局はそれは他の作品の二番煎じだったりとか、雰囲気だけの見ごたえのない作品になってしまうと思う。
そこからどう差をつけていくかが、これからの若い監督の課題なんだと思う。



蒼井優はこうゆう映画にはうってつけの役者さんですよね。

でもサブカル女優にはなってほしくはないな。


に支配された女性

キャスト・スタッフ

キャスト:
ナタリー・ポートマンバンサン・カッセルミラ・クニスバーバラ・ハーシーウィノナ・ライダー
監督:
ダーレン・アロノフスキー
製作:
マイク・メダボイアーノルド・W・メッサーブライアン・オリバースコット・フランクリン
原案:
アンドレス・ハインツ
脚本:
マーク・ヘイマンアンドレス・ハインツジョン・マクローリン
撮影:
マシュー・リバティーク
美術:
テレーズ・デプレス
音楽:
クリント・マンセル

【映画・本 日和】楽に楽しく


ストーリー

ナタリー・ポートマン、ミラ・クニス 共演の

心理スリラー。ニューヨークのバレエ団に所属するニナ(ポートマン)は、元バレリーナの母とともに、その人生のすべてをダンス


に注ぎ込むように生き ていた。そんなニナに「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが巡ってくるが、新人ダンサーのリリー(クニス)が現れ、ニナのライバルとなる。役を争いなが らも友情を育む2人だったが、やがてニナは自らの心の闇にのみ込まれていく。監督は「レスラー」のダーレン・アロノフスキー。主演のポートマンが第83回 米アカデミー賞で主演女優賞を獲得した。


作品データ

原題:
Black Swan
製作国:
2010年アメリカ映画
配給:
20世紀フォックス映画
上映時間:
108

【映画・本 日和】楽に楽しく



下記ネタバレ注意
!!


この映画はなんていえばいいんですかね…。f^_^;
まあ一言でいえば、軽い気持ちでデートとかで観ると失敗するような映画ですよね。

でもこうゆう映画って男性は興味ないだろうと思います。
私が行った映画館も8割は女性が占めてましたし、男性がいても彼女に連れられて何となく・・・
という感じでした。


そしてバレエシーン観たいと軽い気持ちで見に行くのもやめたほうがいいと思いますね。それくらいこの映画は
暗いし重いし、自慰シーンもあるしで。結構衝撃を受けます。


まずはナタリーポートマンのバレエシーン。
テレビの宣伝では各局ナタリーのバレエシーンを一つの見所にあげて、 
「もともとナタリーは幼少期バレエを習っていた」
「今回の映画でものすごい血のにじむ訓練を受けた」
「バレリーナ並みの上手さ」
 
と謳っていますが、先ほども述べたようにナタリーのバレエシーンが見所とは決してなっていない映画だと思います。
ナタリーのバレエシーンはほぼ上半身のカットで撮影されてますし、
全体(足が入るシーン)の入る引きのシーンは実際、ダンスダブルを使っているそうです(宣伝では話題になっていなかったと思いますが)。

ダンスダブルというのは簡単にいえば「替え玉」のこと。
ナタリーの引きのダンスシーンはABTのダンサー、サラ・レーンが務めているそうですが、実際ナタリーが踊っていると思っている人が多く、本国ではちょっとしたダンスダブル論争がおこったそう。

まあダンサーの中でもその頂点プリマの役ですからね。ちょっとやそっとの練習でできる役ではないので致し方ないですし、ダンスを魅せる映画ではないですからね、この映画は。




ストーリーは長年、老舗の劇団のプリマを演じてきた「べス」が年老い、次の公演「白鳥の湖」で新しいプリマにナタリー・ポートマン演じるニナが抜擢されるところから始まります。

バレエ団の監督トマスは最初、清純で無垢なニナは白鳥役は適任だが、黒鳥役をやれる妖艶さや黒さを持ち合わせていないと思い(「白鳥の湖」のプリマはほとんどが白鳥と黒鳥の一人二役を演じるそうです)
ニナをプリマにすることは考えてなかったが、ひょんなことから二ナの中の黒い部分を見つけてプリマに抜擢されます。



「白鳥の湖」って日本人はほとんどの人がその名前は知っていると思うけど実際どんな内容だったかというと答えられない人も多いかと思います。

実際私も映画を観に行く前に大体の話を調べて見に行きました。
知らなかったんですが、今はほとんどの劇団が「白鳥の湖」を公演するときは白鳥と黒鳥の一人二役なんですね。
初回の公演は別々の人が演じていたらしいですが、何回目かの公演でやった一人二役公演が好評でそれから定着したようです。

この「白鳥の湖」解釈も色々あるそうで、特にラストはハッピーエンドになるものもあるそうです。
それはそれぞれの演出家、監督の解釈の違いや手腕によって劇団によって色の違った「白鳥の湖」が楽しめるということです。


長年母親の言うことだけを聞いてきたニナはトマスの荒療治ともいえる指導によって自分の中の黒い部分やエロスな部分を見つけ、やげてそれは妄想や狂気となって彼女自身を飲み込んでいきます。


話の展開は半分が妄想で途中ごちゃごちゃします。
実際どこからどこまでが彼女の妄想なのか、最後までわかんないこともあります。
たとえば、リリーなんてライバル本当にいたの?とすら映画を観終わった後には感じます。
でもそういう個々の部分はあとからああだこうだいっても全部蛇足のような気もします。

これは二ナの成長物語と解釈する人が多いですね。

解釈は人によってかなり分かれそうですが。

私はどうだろう・・・。
うーん、難しい。
彼女が実際プリマとして成長したのかどうか。


そしてその行き着く先がべスだと思うとなんとも言い表せない気持ちになります。

でもそれで一瞬の輝きを求めて彼女はそれを選んだんですよね。


そういう映画だと思うことにします。

正直私には難しい映画でした。