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大野さんのクラブは

格式が高くて

来る客の層も上品でした。

 

店では仲間のホストも

変な嫉妬心も無く

仲間を蹴落とそうという人もいず

とても居心地のいい店でした。

経営がしっかりしていて

店がホストを大事にしているから

みんな余裕があるのでしょう。

 

私は

ショウと特に親しくなりました。

初めに私に店のやり方を教えてくれた先輩です。

厳しさとやさしさのさじ加減がちょうどよく

とても頭のいい人だと思いまし

頼りになる人でした。

 

ショウと一緒にいる時

ちょっと

まーくん・・・相葉くんを思い出しました。

兄貴みたいだというか・・・。

相葉くんには弟がいて

私たちは3人でよく遊びました。

ショウといると

その時のような気持になりました。

 

大野さんには言えないことも

ショウには言っていたような気がします。

大野さんには

自分のいいところだけ見せていたかった・・・。

大野さんに嫌われたくなかったから。

 

ショウからは嫌われてもいいと

思っていたわけではありません。

なんというか

ショウならわかってくれるというか

ショウと話していると

ポロっと言ってしまうんです。

ショウが私のすべてを受け止めてくれるという安心感。

 

この頃の

自分の気持ちは不思議です。

私は大野さんが好きなのに

嫌われるんじゃないかといつも心の奥に不安があった。

でも

ショウに対しては安心しかなかった。

 

それが恋と友情の違いなのか

私の感情がおかしかったのか・・・。

 

本当にショウには甘えっぱなしでした。