今日の収録はとても楽しみだった。

久しぶりで緊張するのかと思ったけど

むしろその逆で

安心してくつろげて楽しめた。

変わっているのに何も変わっていない。

雰囲気、空気、人・・・・

懐かしい?違う・・・・

なんだろう・・・・

 

「あれ!まだいたの!?」

息を切らして走ってくる相葉さんの声で我に返る。

「先行っててって言ったのに、待っててくれたの?」

そういう訳じゃないけど、一応

「そうだよ!」って言っておく。

 

「久しぶりのこのスタジオ、懐かしかったでしょ?」

 

「そうね。」

相葉さんの笑い顔を見ながら

やっぱり懐かしかったんだな・・・と思う。

一緒に帰路につきながら

名残惜しい気がした。

 

きっと俺は

ずっとここに帰ってきたかったんだな。

 

大好きな人が守っているこの場所に。

 

あなたがいれば何もさみしくないけど

それだけじゃない

この気持ちが

きっと望郷にも似て

少しセンチメンタル・・・・。

 

「直帰でいいでしょ」

 

「もちろん。」

 

俺は力を込めて

相葉さんの腕に絡んだ。

相葉さんが頭をクシュっと撫でてくれた。