〜麻衣side〜

松「……っ……ふ……っ」




「ん…」



すすり泣く声で目を覚ます



時計を見ればまだ真夜中で



私に背を向けて、華奢な体を震わせている




「さゆりちゃん?どうしたの?」



松「まいちゃん…っ…ごめん…」



まいちゃんが…っ…どこか行っちゃう気がして…っ。」



「さゆりちゃん…


大丈夫。私はここにいる。どこにも行かないよ。


だから泣かないで。」



松「まちゅのこと忘れない?」



「忘れない。忘れないよ。絶対に。


ずっとそばにいるから。」



あなたはいつも怯えている

いつか来るかもしれない別れに








私は絶対、あなたをはなしたりはしないのに
 




〜沙友理side〜

隣で寝ている横顔に不安が募る




あなたはいつまで一緒にいてくれる?


あなたはいつも私の前にいる

その後ろ姿はとてもきれいで

すぐにどこかへ行ってしまいそうで


でもわたしにはそれを引き留めることはできない


わたしは邪魔になるだけ









それでも今だけ…今だけは…


好きでいさせて