ちびへび | 母と娘と妖怪と

母と娘と妖怪と

特撮ヒーロー→妖怪ウォッチにハマった娘に振り回される母の記。
秋篠宮佳子内親王殿下の大ファンであります!

  
  ちびへび     工藤直子


  暖ったかいのだもの 散歩はしたいよ 

  ちびへびは おうちに鍵をかけて ぶらぶらでかけた 

  こんちわというと 小鳥はピャッと飛び上がり 
  いたちはナンデエとすごんだ 
  あら おびに短したすきに長しねと 
  仲間は忍び笑いした 

  ちびへびは急いで家にもどり 
  おうちの中から鍵をかけ 
  燃え残りの蚊取り線香のように 
  まるくなってねむった 
  でも・・・ 
  暖ったかいのだもの 散歩はしたいよ 

  ちびへびは 
  もういちど でかけた 
  誰もいないところまで 
  こんちわいわずに 
  ぷらぷらしないで 



この詩を初めて読んだのは小学生の時。
悲しさが一気にこみ上げてきて、泣きじゃくったのを覚えている。
ちびへび何も悪いことしてないのに、どうして?と疑問ばかりが頭を駆け巡った。

私は昔から、ちびへび側の人間だった。
人からどう見られているか、どう思われているか、評価を異常に気にした。
ちびへびに自分を重ねてひたすら泣いていた。

大人になって、ふと思い出してこの詩を探した。
ちびへび、強いじゃんと思った。
笑われたって、ケチつけられたって、自分のしたいことを貫いた。
人の目なんか気にしないで、好きなことしたらいいじゃんって言われた気がした。


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