君を映す鏡の中
君を誉める歌はなくても
ぼくは誉める
君の知らぬ君についていくつでも
あの ささやかな人生を
よくは言わぬ人もあるだろう
あの ささやかな人生を
無駄となじる人もあるだろう
でもぼくは誉める
君の知らぬ君についていくつでも
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これは
『瞬きもせず』という
中島みゆきさんの曲の歌詞です![]()
中島みゆきさんと言えば
『糸』という曲がとても人気ですよね![]()
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『糸』も素敵な曲ですが
個人的にはこの『瞬きもせず』の方が
好きだったりします![]()
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私は小さい頃から
HSP気質なことが影響してか
周りの人のことをよくみているぶん
その人たちの良いところにも
自然と気がつくタイプでした。
その結果、みんなには
取り柄がたくさんあるように思え
みんなは凄いなあと思うと同時に
みんなを少し羨ましく思っていました![]()
自分もみんなのように
なりたいと思うものの、私は
自分に対してはやたらと完璧主義で
少しでも上手くいかない部分があると
全て失敗だと考えてしまい
自分は何も出来ないし
なんの取り柄もない人間だ
周りのみんなは自分と違って
良いところがたくさんあるのに
自分は情け無い人間だ
と思っていました![]()
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そんな私が
この曲に出会ったのは学生時代、
就職活動が目前に迫っていた頃。
未だに自分の取り柄を
見出せずにいた私は
これからの就職活動が上手くいくのか
とても不安でした![]()
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長所が無い自分は
何をどうアピールすれば良いのかも
全く分からないし
そもそもこんな自分を必要としてくれる
企業なんて無いように思えたのです。
そんな漠然とした不安を抱えていた時
たまたま買い物に向かう車の中で
母が中島みゆきさんの
アルバムを流してくれたことで
この曲に出会いました![]()
この曲をきいて
私にも私が知らないだけで
良いところがきっとある、と
励ましてもらえた気持ちになりましたし
私は周りの人の良いところには
よく気が付く方だけど
そこで自分と他人を比べるから
自分を責めてしまうだけで
周りをよくみていること
周りの長所に気付けることは
それはそれで強みなんじゃないか
自分に自信は持てなくても
自分の周りの人には自信を持てる
そんな自分でもいいんじゃないか
それが私という人間なんじゃないか
と思えました![]()
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また、ちょうどその時期に
同じ学科の友達が自ら命を
絶ってしまうということがあり
この曲の歌詞が
私がその子に対して感じていることを
代弁してくれているように思えて
なおさら心に響きました![]()
同級生の中には
自ら命を絶ったその子に対し
ただその子のメンタルが弱かっただけ
その子が繊細すぎただけ
という意見を持つ人もいました。
私はその子と特別
親しかった訳ではないのですが
たまたまある必修科目の授業で
私の後ろの席がその子だったことを
きっかけに
授業が始まる前にお喋りをしたり
廊下ですれ違った時にも
挨拶を交わす仲になりました![]()
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確かに私の目から見ても
繊細でとても純粋な部分のある子
だったと思います。
でも、その彼女の
人より繊細でまっすぐな部分こそが
彼女独特の優しくてふんわりした雰囲気や
おっとりした話し方を生みだしていたし
そのピュアな部分こそが
彼女の魅力だったように思えて
彼女には彼女にしか出せない
存在感がたしかにあったし
今もあの笑顔や声は色褪せずに
あの時の私の時間の中に
一緒に生きていることを思うと
ただあの子が弱かっただけ
という一言で済ませる気持ちには
私はなれなかったんです。
少しでも周りから褒められると
照れながらも
私なんて全然凄くないよ
と言っていた彼女。
あなたの存在で
周りがとても癒されていたこと
あなたにしかない良さは
あなたが思う以上に
たくさんあったこと
それを心から伝えたいし
この思いが今更ながら
彼女に届くといいなと
この曲をきく度に思います![]()
今日職場でたまたま
中島みゆきさんの話になり
この曲をききたい気分になったので
頭の中で再生させながら
ブログに自分の思いを書き出してみたところ
まさかの長文になってしまいました![]()
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拙い文章にも関わらず
最後まで読んでくださり
ありがとうございました![]()
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