母は、花が好きな人だった。
プランターにはベゴニア、パンジー、ポピー、葉牡丹、庭に芝桜があった。
集合住宅に住み始めてからは、花を育てることはなかった。
花瓶に生花を飾ることもなかった。
造花の花を飾っていた。
お葬式にしみじみと思ったのは、一生分の花は最後に一気にもらえるものなんだと。
祭壇には、母の好きそうな花ばかりで、、、
おそらく遺影の着物の色に花屋さんが合わせてくれた。
骨壷もカサブランカの絵が入ったものを選んだので、カサブランカも入っていた。
母の日に、母はいないが、カーネーションのプラムタルトの鉢を買うことにした。
母の好きそうな色合い。
枯らさないようにしないと。