当時、私の住む近辺には、賃貸住宅やアパートがあまりなく、母は団地に入居するため、必死でした。


団地の空室が出たら、大体半年くらいは空いたままでその間にハウスクリーニングと、リフォームをします。


それから、決まった月に募集をかけて、応募があれば抽選になります。


自分で選ぶ権利はあまりありません。


私はその当時一戸空いていたところの抽選をくじ引きしたのですが、二番になり、当時空いている一部屋は別の方に決まりました。


二ヶ月後二部屋空いて、二番手の私は3階の角部屋か、その真下の二階の角部屋にするか迷いました。

本当は3階がいいけれど、母は股関節脱臼で、階段の昇り降りが負担になるだろうと考え、二階にしました。


この間、ひとまず父の家を出ないといけなかったため、隣の隣町の古民家へ引っ越すことになりました。


その当時はSUUMOがなかったので、不動産屋を一軒一軒あたって探していました。


もともと同じ町内には物件がないのは分かっていたので、近くで安くて一戸建てを探しまくりましたが、結局母の義理の妹のつてで、古民家に仮住まいすることにしたのです。


真夏の引っ越しだったのと、母の捨てられない性分で梱包を二人依頼しました。

それで7万円で引っ越しし、ダンボールは極力開けず、団地の部屋の空きを待ったのです。


その古民家は、水洗トイレではなく汲取式で、トイレが整備されていないので、大変でした。


夜中には、天井上で、猫かねずみが走り回る。


道路沿いなので、大型トラックがビュンビュン走るので音がすごい。


母には最悪の環境でした。

真夏の引っ越しで体力がなくなり、音でなかなか熟睡できないため、イライラしていました。


どん底だなと痛感した暮らしでした。


そこから、念願の団地に入居。

二回目の引っ越しは、ダンボールを開けていなかったので、楽でした。

ピアノだけはクレーンで吊って搬入。


4万円で引っ越せました。


母の足を考えずに三階にしていたら、十年後に子どもの足音で幻聴にならずに済んだかもしれないです。


純粋に階段の昇り降りができなくなった時点で、施設入所になったんじゃないかなと思います。


エレベーターがなかったので仕方がないといえば仕方ないのですが。


とにかく団地のメリットは、家賃が安い!それに尽きます。


今私はその当時を思い出し感慨深いです。


また私も、引っ越しを検討している。


人に恵まれますように。