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「まぁまぁ。近藤さん、お忙しいところありがとうございます。」
「いえいえ、なんのなんの。」
「それで、まずはどこから手を付けたらいいでしょう?」
見た限り、30~40台ほど車が止められる駐車場には、先生たちの車が20台ほど止められている。この半日の雪ですでに20cmくらいは雪をかぶってしまっている。それから、入り口の門の周りには、今日までの雪かきでできた雪山も目線の高さくらいはある。
さて…
道具は、つるはし・スコップ・シャベル・ダンプ・車の雪下ろしにこのさすまたのようなものは、屋根の雪やつららを落とすのにでも使うもの…か。
それなりに道具はそろっているのだな。
「そうね~。まずはこの駐車場を狭くしてしまっている、入り口横の雪山を何とかしてもらえる?それから、先生方の車の雪を下ろしてもらって…車の周りの雪も片付けないと、車を出せないからねぇ…。あぁ、向こうの保護者用の駐車スペースも綺麗にお願いしたいわ。」
「なるほど、承知した。」
「割り振りはどうする?トシ。」
「そうだな~。まずは、この入口だが…ふむ。下の方は氷になってしまっているな。これはつるはしで割っていくしかないな。」
「力仕事なら、この新八様に任せろ!」
「そうか、じゃぁ頼むぞ。」
「なら、俺は新八の崩した山を向こうへ運ぶとするか。お、雪村先生~!この雪、捨てんのは隣の空き地でいいんだろ??」
「あ、はーい。お願いします~。すみません。この忙しいときに来てもらっちゃって…。」
「あ、ずりぃ左之さん。どさくさに紛れて千鶴に声掛けて!」
「へへっ。平助、お前とは年季が違うんだよ…女に関しては、な。」
「それじゃぁ、平助もそっちを頼むぞ。ほら、ダンプだ。左之、平助。」
「おうよ!」
こっちはこれで良し、と。
「斎藤には…向こうの保護者用スペースを頼む。ガキどもも通るからな、歩きやすいように玄関からの道も作ってやってくれ。」
「御意。」
「…っと。さすがに一人じゃきついか…あと手が空いてんのは…おい、総司。何をしている?」
「あ、土方さん!僕は皆さんの車の雪下ろしをしますね~。…こんな広い場所雪かきして、隣の空き地にまで捨てに行くなんて面倒だもの。」
「おめぇ…心の声が口から出ているぞ。」
まぁ、はなからこいつにゃ期待はしていなかったが。
「…山崎、いるか。」
「…はっ、ここに。」
音もなく表れたのは影は薄いが仕事のできる男、その名も山崎烝。
「斎藤を手伝って向こうの雪かきをお前も頼む。」
「かしこまりました。お任せください。」
あとは…
「近藤さん、俺らはダンプの入れない車の脇の雪を広いところまで持ってきましょう。後で、平助たちに捨てに行かせればいい。」
「そうだな。いっちょやるか、トシ。」
土方の指示で幹部隊士たちは動き出した。少しすると、子ども達を寝かしつけ終えた若手保育士たちが雪かきに加わろうと外へと出てきた。
さっきまでふぶいていた雪も、今は少し凪いでいる。
『何でも屋★新選組』による桜保育所の雪かきは、賑やかに執り行われていった。
3に続く。