「ん、あ、ごめんね…」
贈り物は嬉しいんだけど…。黙り込んでしまった私の髪を一さんが優しく撫でる。
「…言ってくれ?不甲斐ないが、言ってもらえぬとお前が何故そのような悲しそうな目をするのかわからぬのだ…」
そう言った、一さんのまっすぐな言葉。あぁ。だから私はこの人を好きになったのだ、と思い出す。
「贈り物、すごく嬉しかったです。誕生日を覚えていてくれたことも。…でも・・・」
「でも…?」
俯いた私に、一さんは優しく先を促してくれる。
「何年もずっと毎日帰りが遅くて、休みもあんまりなくて、一緒に過ごす時間がどんどん減って…ちょっと寂しいなって思っていただけで…。」
「そうか…。」
すまなかった…と頭を下げる一さんを見て、私は慌てて首を振る。
「でも!一さんが頑張ってくださっているのは分かっているので。」
「いや…あの…それはそうなのだが…あー…」
口ごもる一さんの頬が少し赤いように見える。
「…奇遇だな。」
「え?」
「俺もお前と一緒にゆっくり過ごしたいと思っていたのだ。…だからこれを選んだ。」
そう言って指差したのはさっきもらった物だった。
「開けてみてもいいですか?」
「あぁ。」
包みを丁寧に開けると、中には肌触りの良い大きな毛布のような物が2枚入っていた。袖のような部分も付いている。
「大分寒くなったからな。…明日は二人で家でのんびりしないか?」
「でも、明日は…」
お仕事ではないのですか?と言おうとすると、すぐに遮られる。
「休みだ。」
「あれ…そうでしたか?」
「あー…そうだ、な・・・」
そう尋ねると、一さんは少し気まずそうにそっぽを向きながら答える。
「お前と過ごしたいと…休みをもらってきたのだ。思った以上に仕事が終わらず、今夜は遅くなってしまったが。」
「…!!」
込み上げてくるこの感情を、なんと表せばいいのだろうか。この人は…本当に変わらない。不器用でまっすぐで…それでいて、愛が深くて。
「…何故、泣いている?」
「一さん…」
「…はっ!どこか具合が悪いのか?風邪でも引いたのではないだろうな?それなのにこんな寒い玄関先で話をしたりして…。あーもう。だからいつも言っているであろう。そんなに薄着でいてはだめだと…」
こんなところも変わらなくて…。
「ふふふっ。」
“愛おしい”
「ありがとうございます、一さん。でもこれは嬉し泣きですよ。…今までの誕生日も嬉しかったですけど、今年の誕生日が一番嬉しいです。」
「そ、そうか…。」
私の言葉に照れる様子を見せる一さん。
『変わらないものをこそ、俺は信じている』
そう言って、ずっと変わらない一さんだからこそ。私もこれからもずっと信じていける。
「愛している…これから何度誕生日を迎えたとしても、これは…絶対に変わらないものだ。」
*終*
翌日。
「一さん?」
「何だかこれは…案外動きにくいものなのだな・・・」
「あの…」
「何だ?」
「多分それは…足ではなくて、腕を通して羽織るものかと…」
「…!!!」
*ホントに終わり*
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12月9日☆今日はいつも仲良くしてもらっている、かいふぅママさんのお誕生日なんです(*^▽^*)
いつもコメントありがとうございます♪かいふぅママさんがいてくださるので、ブログや小説の更新が楽しくなってます~~*
いつかは土方さんで書かせていただいたので、今回は私も大好きな一さんにしてみました。
今後もよろしくお願いします!!・・・HAPPY BIRTHDAY![]()
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