これは続き物です。前作まだの方はそちらからよろしくお願いします♪
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(土方目線)
「ふぅ…。」
一刻程説教に時間を取られた…と、俺はため息をつきながら文机の前に戻る。
あいつらの頭の中はどうなっているのか…理解に苦しむ。こういう時は墨でも磨(す)って心を落ち着かせるとするか。
「・・・」
それから、筆を取って…だいぶ秋も深まって冷たくなった風を感じながら、考えを巡らす。
「…“秋風や・・・だな。」
句の始まりを書き一人頷いたところに、廊下から声が掛けられた。
「…あの、土方さん?お茶をお持ちしました。」
「千鶴か?…入れ。」
「はい。・・・失礼します。」
先ほどの騒ぎで喉も渇いていた俺は、丁度良かったと思い、振り返った。
「・・・」
「・・・」
俺は自分の目を疑った…ここにも総司の手が伸びていたとは。
「千鶴…なんだ、その服は。」
「あ…これは沖田さんが貸してくださいまして。」
千鶴が頬を赤らめ、俯きながら答える。
「…変、でしょうか?」
「いや…そんなことはないが。」
千鶴の話によると、“魔女っこ”という服装らしい。とんがり帽子と胸元に結ばれた帯が特徴的で…目が惹きつけられる。
「お前まで…」
あからさまにため息をついた俺に、少し躊躇しながら千鶴はさらに言葉を続けた。
「あ、あの土方さん…『とりっくおあとりーと』ってご存知ですか?」
「やはりそうくるか…。」
困ったものだ、と怒りを通り越して懲りない総司に呆れながら、
「それも、総司…だな。」
「…は、はい。すみません。でも…」
「だが、ここに菓子はない。」
「それでしたら…」
「どんな悪戯をしてくれるんだ?」
「!?」
千鶴の言葉を遮って、俺はにやっと口角を上げた。何をしろと言われてきているか知らねぇが、こいつに何ができるのか?
俺は先手を打って、文机の上の句集を引出しの中にしまった。