鍋料理に使っていた
電気で加熱する鍋を

家族に
捨てろと言われた。


理由は

コードとお鍋の接続部分から
異音がし出したことと
コンセントがやたら
熱を持つようになったこと。

至極当然な理由なので
反対はできない


けど…


このお鍋には
思い入れがある。


私が中学生の頃

母方の祖母がふたつ買って
ひとつを母に持たせたもので

母が私の結婚の際
持たせてくれたものなんだけど…

よくよく考えたら

私が持つ祖母の
唯一の形見のようなものなのだ。



捨てろと言われることに異存はないけど
もうちょいなにか言い方はないのかと

家族に反感を覚えた。



基本的に
ものには執着する方である。

いちばん印象に残っているのが

車で

初めて自分でローンを組んで買った車も
その次に乗ったセリカも

廃車処分の時は
涙をこらえきれなかった。


ペットロスは

症候群として
ある程度認められつつあるけど

命を持たないものにさえも

ペットロスと
似たような気持ちにさせられた。


購入の際に検討を重ねたものほど
長く持ち続けたものほど

手放すのはつらい


ましてやそれが
故人との繋がりを示すものなら
尚更。


…たかが鍋

なんだろうけど


しばらくは捨てられそうにない。


そしてまた
捨ててないと怒られるんだろうな…。